漫画やアニメでもOK!説明力を鍛えるおすすめトレーニングゲームを紹介

伝えたいことを簡潔にまとめ、順序良く説明する。これって大人でも難しいですよね。説明力がアップすると伝えたいことも簡潔に伝えられるようになるので、文章力もアップします。
日常生活や学校、将来のキャリアにおいても、説明力は非常に重要です。特に子供たちにとって、わかりやすく伝える力を養うことは、学業成績の向上や社会性の発達に大きく影響します。今回は、漫画やアニメやゲームを利用して、楽しみながら説明力を鍛える方法を紹介します。

なぜ説明下手になるの?説明力の低い人の特徴とは

説明が苦手な中学生

説明が苦手な理由

説明が苦手な子供たちは、よく以下のような問題から説明下手になっている場合があります。

  • 言葉が足りない: 語彙力の不足や説明の際に使う言葉が少ないので、伝えたいことをうまく言い表すことができません。
  • 話の順番が整理できない: 話す内容の順番がぐちゃぐちゃで、整理できていないため、話を聞く側は順序の理解がおぼつかず、理解しづらくなります。
  • 緊張や自信がない: 誰かに話すことに対して不安や緊張を感じてしまうため、うまく説明できない場合もあります。

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説明力の低い人の特徴

上記のような理由から、説明が苦手な子供の多くには以下のような特徴があります。

  • 具体的に話せない: 具体的な話ができず、聞いている人に分かりやすく伝えられません。例えば、子供が学校での出来事を話す時に、「今日は楽しかった」とだけ言うと、何が楽しかったのか分かりませんよね。ここで、「今日は友達と一緒に鬼ごっこをして遊んで楽しかった」と具体的に言えると、相手にしっかり伝わります。
  • 話の順番がバラバラ: 話の順番がバラバラだと話の流れが前後してしまい、聞いている人が混乱してしまいます。「友達と遊んで、その前に授業があって、鬼ごっこをした」という風に話すと混乱しますよね。でも、「まず授業があって、その後友達と鬼ごっこをして遊んだ」と順番に話すと、分かりやすくなります。
  • 何が大事か分からない: 伝えようとする内容の中で重要なポイントが曖昧だと話のポイントが伝わらず、相手に理解されなくなってしまいます。例えば、「今日は色々あって、友達と遊んで、鬼ごっこをして、その後帰った」と言うより、「今日は友達と鬼ごっこをして遊んで、とても楽しかった」と大事な部分を強調すると、相手に伝わりやすいです。

このように、言葉を増やしたり、話の順番を整理したり、重要なポイントをはっきりさせることが大切です。子供たちが説明を上手にできるようになるためには、日々の会話の中でもトレーニングして鍛えていくことができます。

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説明力と文章力の関係

ちょっとここで箸休めに説明力と文章力の関係についても見ていきましょう。説明力を高めることは文章力を鍛えることにもつながります。

読書感想文は夏休みの宿題の定番ですが、感想文が苦手な子は、小説を読んで自分の思いを言葉や文章として伝えることが難しいのです。ちょっと極端な例ですが、今は何でも「ヤバい」の一言で事足りてしまうことも多いですよね。ではめちゃくちゃ面白かった本の感想を「ヤバい」にしてしまうと、どこがどう面白かったのかが伝わりません。様々な語彙や比喩、具体例などを交えて「どう面白かったのか」を分かりやすく表現することが「相手に伝えるために」必要になります。

大人になると、ビジネスで企画書や報告書といった、相手に伝えるための情報は簡潔にまとめ順序良く説明することが重要になり、その能力が必要です。
しかし、この説明力は子供たちの好きなアニメや漫画をきっかけにして高めていくことも可能です。

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説明力を高めるには

5W1Hが自然に頭に浮かぶ女子中学生

子供たちの趣味や興味を持つものに対する集中力は侮れません。漫画・ゲーム・アニメといったものが好きな子供が、休みの日に一日中休まずTV・パソコンの前やスマホアプリに向かうことは珍しくありません。まぁ親親御さんからすれば、その半分の時間でも机に座って勉強してほしいという気持ちになるのもわかりますが、今回はこの趣味を利用して説明力の向上につなげていくという事を考えてみましょう。

5W1Hを意識して漫画やアニメのストーリーを説明する

お子さんの興味がある漫画やアニメ、ゲームのストーリーを説明してもらい、面白さを相手に伝え共有する喜びを知ってもらいましょう。具体的なストーリーを説明することで、論理的な思考や表現力が鍛えられます。

その場合、5W1H(When=いつ, Where=どこで, Who=誰が, What=何を, Why=なぜ, How=どうやって)を意識して説明できるかどうかが重要です。これを使うと話の基本構造を理解しやすくなります。

漫画やアニメ、ゲームのストーリーを説明している子供

質問を活用する

また一方的に聞くだけでなく、お子さんが説明する際に、補助的に質問を投げかけてみましょう。説明不足だと感じたときに先ほどの5W1Hを活用し、「誰がしたの?」「どこで?」などと聞いていくことで、お子様も自分の説明に不足していた情報に気づきやすくなります。また「このキャラクターはなぜこうしたの?」や「どの場面が一番面白かった?」など、詳細を説明させる質問をすることで、話の焦点が絞られ、より明確に説明できるようになります。

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説明力を高めるトレーニングゲーム

説明している人のイメージ

伝言ゲーム

家族や友達と一緒に伝言ゲームをすることで、説明力を楽しみながら鍛えることができます。
このゲームはできれば3人以上が推奨ですが、2人でも流れを工夫すれば可能です。

まず、絵を描く人(絵描き)とリーダーを決めましょう。このゲームでお子様は伝言役となります。メンバーが二人の場合は、お子様自身で絵描き役の人が知らない絵を選びましょう。

  1. 伝言役(お子様)に絵を見せる:最初にリーダーは伝言役(お子様)に絵を見せます。できるだけ絵描き役の知らない絵のほうがいいでしょう。
  2. 伝言役(お子様)が説明: 伝言役(お子様)はその絵がどのような絵であるかを口頭で絵描き役の人に伝えます。
  3. 絵描きが描く: 絵描き役の人は、リーダーの説明を基に絵を描きます。

この絵は、雪の降る公園で遊んでいる女の子の絵

例えば上記のイラストを描いてもらうようにするにはどういう風に説明したらいいでしょうか?

ここで上手に相手に説明するためのポイントは以下の3点です。

結論から話す: 全体像をまず伝える

まず、話の最初にその絵の全体像を伝えることが重要です。これにより、相手は何について話しているのかすぐに理解できます。例えば、子供が絵について説明する際、「この絵は、雪の降る公園で遊んでいる女の子の絵です」と最初に言います。これにより、相手は何の絵なのかを一目で把握できます。その後、「中央にブランコがあって、大きな木があります。女の子は赤い靴を履いています」と詳細を付け加えると、相手は絵全体の構図を理解しやすくなります。

抽象的な言葉は避ける: 具体的に説明する

具体的な言葉を使って説明することで、相手が絵をイメージしやすくなります。例えば、「公園の絵です」と言うよりも、「この絵は、雪の降る公園で遊んでいる女の子の絵です」と言います。さらに、「女の子は後ろ向きに座っていて、両手でロープを握っています」と詳細を具体的に説明します。これにより、相手は絵の中の具体的な要素をより鮮明にイメージできます。

ゆっくり話す: はっきりとした言葉で話す

ゆっくりと話すことで、相手に正確に伝わります。特に興奮している時や緊張している時は早口になりがちですが、意識してゆっくり話すことが大切です。例えば、「この絵は、公園の絵で…」と焦って早口になると、「何の絵か分かりにくい」と感じる人もいます。代わりに、「この絵は、雪の降る公園で遊んでいる女の子の絵です」とゆっくり話すことで、相手も内容を理解しやすくなります。はっきりとした言葉で話すことも重要です。曖昧な言葉や発音は避けて、正確に話すようにしましょう。

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ディスカッションゲーム

家族でディスカッション

家族や友達とディスカッションを行い、意見を述べたり反論したりする練習をしましょう。例えば、「このアニメの結末についてどう思う?」や「このキャラクターの行動は正しかったと思う?」などのテーマを設定し、話し合います。こうすることで自分の思っていることがどうやったら相手に伝わり、理解されるかを学ぶ事ができます。

絵本の読み聞かせ

小さい子供向けには、絵本の読み聞かせを通じて説明力を高めることができます。読み聞かせの後に、「この話はどう思った?」や「一番好きな場面はどこだった?」と質問することで、子供の感想を引き出し、説明力を鍛えます。

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説明力を高める方法まとめ

説明下手は克服できる!

説明力は日常生活や学校、将来のキャリアにおいてもとても重要です。特に子供たちにとって、わかりやすく伝える力を養うことは学力の向上や社会性の発達に大きく影響します。

説明力を高めるためには、まずは5W1Hを意識することから始めましょう。家庭での会話の中で、具体的な質問を投げかけることが大切です。また、好きな漫画やアニメのストーリーを説明することで、自然と説明力が向上します。ご飯の時間などを使って、お子さんが興味を持っていることについて話をさせ、具体的な質問でサポートしてあげましょう。

またお子さんが嬉しそうに話しているときは、しっかりと話を聞いてあげてください。思春期の時期は特に子供とのコミュニケーションが大切になります。素っ気ない対応をすると、お子さんが話をしたがらなくなる可能性があります。

会話が増えれば増えるほど、お子さんの説明力や文章力を高めることができます。日常の中で楽しく説明力を鍛える方法を取り入れて、親子でコミュニケーションを深めながら、お子さんの説明力の向上をサポートしていきましょう!