努力しても成績が上がらない……そんな悩みを持っている人は多いですよね。
努力しても成績が上がらないと悩んでいる方は、成績が上がらない理由を理解していないことが多いのです。理由がわかれば、対策を練ることができます。この記事で、一緒にその対策を見ていきましょう。
 

努力すれば成績は上がるのか?

まず前提として、「正しく努力すれば成績は必ず上がります」。そう言い切ることができます。
「えっ!自分はこれまで努力したけど、成績は上がらなかったよ」という人もいらっしゃるでしょうが、それには理由があります。
 
実際に自分がどのような「努力」をしてきたのか、覚えていますか?
「努力をしても、なかなか成績が上がらない勉強例」には、下に挙げるようなものがあります。
 
・教科書を読んだ
・学校で渡された問題集をやって、間違えたところは赤で直した
・漢字練習・単語練習をした
・教科書の太字の部分にラインを引き、覚えようと頑張った
・自分なりのまとめノートを作った
・教科書や問題集の問題文を写したノートを作った
 
……実はこれらは、成績を上げるための正しい努力ではありません。
これらの勉強に共通するのは、「自分の頭で考えず、ただ読んだり書いたり覚えたりしただけ」ということです。教科書の本文がそのまま出て、太字のところの穴埋め、といった問題なら出来るかもしれませんが、そういった問題が出てくることはあまりありませんね。ただ教科書や問題集を丸暗記するだけでは、それを自分の知識に変えられていないのです。
きちんと理解し、自分の知識になっていれば、問題文を変えられても答えが導き出せます。
 
では、教科書や問題集の内容を自分の知識にするためにはどうしたらいいのでしょう?そのためには、正しい努力をすることが必要です。正しい努力とは、いったいどんなことなのでしょうか。
 

正しく努力するための方法①:理解する

教科書の内容を「覚える」のではなく、「理解する」必要があります。
たとえば理科の問題集にこんな問題があるとします。
「水に溶けにくい気体が発生した場合、なんという方法で気体を集めますか」
答えは「水上置換法」です。成績が上がらない人は、その答えだけを覚えてテストに臨みます。
しかしテストの問題で、「二酸化炭素が発生した場合、なんという方法で気体を集めますか」とあったら、答えることができません。問題集は全ての問題を取り扱っているわけではないので、それだけしか勉強しないと、抜けが出てきてしまうのです。
 
問題文が変わっても対応するためには、教科書を読むときに「どうして3つも方法があるのかな」「どんな理由で使い分けるのかな」と疑問を持ち、理由を知ろうとする姿勢が大切です。
 
3つの方法がある理由は、気体が3種類に分けられるからですね。
水に溶けやすい気体、空気より軽い気体、空気より重い気体があります。そしてさらに、教科書に出てくる気体はその3つのどれに分類されるかを覚える必要が出てきます。
 
このように物事に興味を持ち、周辺の知識を覚え、それらをつなげていくことを「理解」と言います。教科書やノートを「ただ読む」のではなく、自分の言葉で理解することが必要です。最も良いのは、「何も見なくても用語を自分の言葉で説明できる」ようにすることです。
 

正しく努力するための方法②:たくさんの問題を解く

赤ペン+赤シートの暗記もオススメしません。
理由は「教科書の文章だけで暗記をすると、赤ペンを引いたまわりの情報から、隠した内容を思い出せてしまう」からです。これでは、レイアウトを変えられただけで解答できなくなってしまいます。教科書の太字だけを覚えるのも同じことですね。
 
自分なりのまとめノートを作ったり、問題文をノートに書き写すことも時間の無駄になるパターンが多いです。まとめノートで成績が上がっている場合は、「自分の言葉で理解して」ノートが作れているのでその方法を続けても大丈夫でしょう。ですが成績が思うように伸びないのであれば、「教科書の言葉を言い換えているだけ」である可能性が高いです。
 
問題文をノートに書き写すと、勉強したという雰囲気と達成感があります。しかし、問題文を書き写すことに時間を使い、問題を解いた時間が限られてしまうのは、本末転倒と言わざるを得ません。
 
これらを踏まえて一番手軽で成績が上がりやすい方法は、たくさんの問題を解くことです。さまざまなバリエーションの問題を解くことで、応用力を身に着けることができるのです。市販の問題集でも構いませんので、同じことを別の角度、別の文章から問われる、そしてそれを答えていくうちに理解が深まります。
必ず採点をし、どうして間違えたのか、次にどうしたら正解するのかを確認して進んでいきましょう。
 

正しい努力で、効果的に成績アップ

「努力をすれば成績は必ず上がる」のは本当です。そのための正しい努力方法をご紹介しました。勉強方法は人によって好みのやり方があります。自分に合った方法が見つかれば、一生使えますので、良い方法を探っていきましょう。