英語「発音記号」完全マスター! 日本人には難しい5タイプの発音もカンタン習得!

「発音できない音は聞き取れない」
〜英単語を調べると、その横に//や[ ]で記号が書いてあることを知っていますか?〜

これは、その単語の「発音記号」で、つまり「単語の読み方」になります。
発音記号とは、言語の発音を体系的に表記するために作られた記号のことです。
この知識があれば、英語の正しい音を認識できるため、音声がなくとも単語の読み方がわかるので、英語の発音記号を把握していると正しい読み方を学ぶこと・身につけることができるのです。

逐一音声を聞く手間も省けますし、音声だけだと認識しにくいものもあります。
「発音記号」を知っていることは大変な強みになります。言語学習に最も大切な音読をスムーズにできるようになるためにも、発音記号をマスターして英語のレベルを一気に上げてしまいましょう!

1.「母音」と「子音」

英語の音は、「母音」と「子音」から成り立っています。

「母音」とは?
母音とは、声帯が振動する有声音で、かつ音が口から出るまでその通路が舌や唇などで妨げられない音のことをさします。わかりやすく言うと、日本語の「あいうえお」に相当するものです。ただ、日本語と英語の母音は似ていても異なるため、また、日本語よりも種類が多いため、あらためて覚える必要があるのです。

「子音」とは?
子音とは、発音の際に息が喉・舌・唇のどれかに妨げられて発声される音のことです。子音には、[p]のような無声音と[b]のような有声音があります。
声帯が振動しないものを無声音、するものを有声音と呼びます。
日本語では、子音が単独で発音されることはなく、必ずその後に母音を伴い一緒に発音されます。そのため、日本語の話し手にとっては、子音単独の音は発音しにくく、また認識も難しくなります。

発音記号は、アルファベットと似ているものも多いので、アルファベットの音をベースにしながら、発音記号特有の音にも慣れていきましょう。
知っている単語の音を参考にしていくとしっくり把握しやすいです。

2. 発音記号「母音」の種類

発音記号の分類によりその種類は前後しますが、基本は下記のようになっています。

『母音』の種類
基本的に17個の母音 (短母音7つ・長母音5つ・二重母音5つ)があります。日本語には「あいうえお」の5つしかないため、複雑で区別が難しいでしょう。それぞれの特徴と単語を発する事で少しずつ慣れていきます。

1.7つの短母音:短く発音する母音

【æ】
日本語のアとエの中間のような音で、「カエルの鳴き声のようなつぶれたアの音」です。
ex. apple, cat, man

【ʌ】
短くはっきりとしたアの音。日本語のアに似ています。
ex. cup, luck, come

【ɑ】
日本語のアとオの中間のような音。
ex. hot, college, father

【ǝ】
「曖昧母音」と言われていて、日本語の音にはあまりない音です。口を少し開けて、力を抜いてため息のようない曖昧な感じでアウエオの間のような音を出します。
※この母音にはアクセントが来る事がありません。
ex. about, ago, American

【i】
日本語のイとエの中間のような音。軽く口を横に広げて短めに言います。
ex. it, image, happy

【u】
日本語のオをイメージしながら唇を軽く丸めながら突き出して短めにウと発音します。
ex. good, put, book

【e】
日本語のエに近い音。明るく強く発音します。
ex. end, bed, tennis

2. 5つの長母音 :長く発音する母音

【a:】 
日本語のアに近く、口を大きく開けて[a]よりも少し長めに発音します。
ex. ah, calm, father

【i:】
日本語のイに近く、[i]よりも少し長めに発音します。
ex. eat, speak, believe

【u:】
日本語のウに近い音で、[u]よりも少し長めに発音します。
ex. food, moon, school

【ɔ:】
日本語のアに近いオの音。日本語のオより少し口を開き気味に。
ex. door, talk, tall

【ǝ:r】
日本語にない音なので少し難しいです。ウーとアーの中間のような音で、舌先を少し丸め舌先が上顎に触れないまま喉の方向にスライドします。こもった音になります。
ex. girl, bird, turn

3. 5つの二重母音(複合母音) :2種類の母音が連続する母音

【ai】
アーェ/ィのような音。ex. time, ice, buy

【aʊ】
アーゥのような音。ex. about, brown, how

【ei】
エーィのような音。ex. train, wait, say

【ɔi】
オーェ/ ィのような音。boy, join, voice

【oʊ】
オーゥのような音。ex. go, open, no

3 発音記号「子音」の種類

『子音』の種類

子音は、どのような音の妨害があるかで、下記の6種類に分かれます。
子音は、無声音と有声音が対になっているものが多いため、セットにして覚えると良いでしょう。

1.6つの破裂音  [p][b] [t][d] [k][g]

口を閉じて破裂させるように出す音。

【p】
パ行の子音。唇を空気を出して弾く感じでプッという音。ex. pen, map, pack

【b】
バ行の子音は。 [p]の音に声を乗せてブッという音。ex. bear, baby, beer

【t】
舌先を上の歯茎の付け根に沿わせてから舌先を解放して空気を出すトゥッという音。ex.to, try, matter

【d】
[t]に声を乗せてドゥッという音。ex.desk, deer, ride

【k】
カ行の子音。カッ、クッという感じの音。ex. kind, back, unique

【g】
ガ行の子音。[k]に声を乗せてグッという音。ex. good, egg, gold

2.9つの摩擦音 [f][v] [θ][ð] [s][z] [ʃ][ʒ] [h]

空気の通路を狭くしてそこを通る空気の摩擦によって起こる音。

【f】
下唇に上の歯を軽く乗せてフと空気を漏らすような音。ex. half, free, feel

【v】
[f]の音に声帯を震わせてヴと有声音に。ex. above, very, voice

【θ】
舌先を歯の上下に軽く挟みその間から空気をスッと出す音。ex.three, bath, mouth

【ð】
[θ]の音に声帯を震わせてダッのような有声音に。ex. this, there, mother

【s】 
舌先を歯茎に近づけてそこからスーと空気を漏らすような音。ex. see, class, sight

【z】 
[s]の音に声帯を震わせてズーのような有声音に。ex. zoo, busy, amazing

【ʃ】 
日本語のシャ・シュ・ショのような音。[s]の音に空気を出すような感じで。ex. dish, sheep, shell

【ʒ】 
[ʃ]の音に声帯を震わせてジャ・ジュ・ジョのような有声音に。ex. usual, pleasure, vision

【h】
口を開け喉から空気を吐くようなハーというような音。ex. hand, home, heat

3.2つの破擦音 [tʃ][dʒ]

破裂音と摩擦音を同時に出すような音。

【tʃ】
日本語のチを唇を丸く突き出すように言うような音。ex.change, picture, catch

【dʒ 】
[tʃ]に声を乗せてジと有声音に。ex. Japan, June, gentle

4.3つの鼻音 [m][n][ŋ]

口を閉じて鼻から抜ける音。

【m】
唇を巻き込み鼻の奥からンムという音。ex. mouse, moon, some

【n】
舌先を歯茎につけ鼻を抜けるようにンヌという音。ex. night, nine, nice

【ŋ】
舌の根本を上顎にピッタリつけてングッという音。ex.thing, doing, morning

5.1つの側音 [l]

舌先を歯茎につけた状態で発音する音。舌の側面から息が流れるためこう呼ばれています。

【l】
舌先を歯茎につけたまま発音。ラ行のような音。ex. law, light, clear

6.3つの半母音 [j][w][r]

母音と子音の両方の特徴を持っている音。

【j】
舌の中ほどを上顎に近づけイェという音。ex. young, yet, year

【w】
唇を丸く突き出しそこからゥワッと発音。ex. woman, world, twice

【r】
舌先を内側に巻いて上の歯茎に近づけその間からだすウというような音。ex. right, rabbit, grass

4. その他の発音記号

『アクセント記号』 
英語にはアクセントと呼ばれる音の強弱があり、アクセントは強く読む音をさし、発音においてとても重要です。
※日本語にはアクセントはありません。

英語のアクセントは、母音にしかつきません。
アクセント記号にはふたつあり、[ ‘ ]は、第一アクセント、[`]は、つぎに強く発音される第二アクセントを、表しています。

英語の発音記号まとめ

英語の発音記号を学ぶと、発音がしっかりできるようになり、並行して音読がとてもうまくなっていきます。これは、リスニングやスピーキング力向上だけでなく、英語の4技能の上達にダイレクトにつながっていくもので、私自身も発音記号を意識するようになって一気に単語を覚えやすくなり、英語の勉強が本当にしやすくなりました。
最初は難しく見えるかもしれませんが、アルファベットを覚えたときのような感覚で覚えていけばそれほど複雑ではなく少しずつ慣れていきます。
ひとつひとつの特徴を単語の発音をしながら体に覚えさせていきましょう。