「比較級と最上級の違い」「最上級でのinとofの使い分け」完全マスター

『比較級』には、原級・比較級・最上級の3種類ありましたね。
比較級は3種類ですが、特殊な使い方や覚えるのが簡単とは言えない多数の慣用表現があります。これらをどう身につけるか?

ポイントは、3種類の違いをしっかり理解しておく事です!
特に、「比較級と最上級」の違いについて、曖昧な人が多いですね。

「原級」は先の記事で解説してあるように、単語の形を変えなくて良いため覚えやすいのですが、「比較級」「最上級」は、単語の活用を覚えていかなくてはなりません。また、特に比較級の慣用表現は、多数かつ意味を把握するのに時間を要します。
ここではそんな2種類について、比較をしながら正確に使い分けが出来る力をつけていきたいと思います。

【こんな生徒におすすめ】

・比較級と最上級の違いがわからない
・比較級と最上級が分かるようになりたい
・比較級、最上級それぞれの使い方を確認したい
・比較級と最上級の例文を知りたい
・比較級と最上級の形の変化を知りたい
・最上級でのinとofの区別について知りたい

1 比較級は全部で3種類

三人の背の高さを比較

〈ポイント〉

(1)まず、《比較級には3種類》あります。
(2)そして、『形容詞・副詞の程度を比較する文法表現』です。
(3)この3種類に合わせて、比較したい形容詞・副詞の形を変化させて使います。

〈種類〉

①《原級比較級》(同等比較級)

二者を、「同じくらい」と表現する比較級 (同等比較級”ともいう)

形〈〜 as +形容詞・副詞+ as・・・〉
※原級(形の変化なし)を用いてasとasではさみます。比較級・最上級のように形を変えないので、形としてはシンプルです。
意味「・・・と同じくらい〜」

②《比較級》

二者を、「〜よりも・・・」と優劣をつけて表現する比較級

形〈〜 +形容詞・副詞の比較級 + than + ・・・〉
※形容詞・副詞を比較級という形に変えて、比較対象にthanをつけます。
※「比較級」の形は、下記の3タイプに分かれます。
① 形容詞・副詞 +er (形容詞・副詞の語尾にerを付ける)
② more + 形容詞・副詞 (形容詞・副詞の前に、moreを置く)
③ 不規則変化の形容詞・副詞 (形容詞・副詞により決まった形がある)

意味「・・・よりも〜」

③《最上級》

三者以上を比べて、「最も〜」と最上を表現する比較級

形〈〜 + (the) 形容詞・副詞の最上級 + in/of 比較対象〉
※形容詞・副詞を最上級という形に変えて、inかofで比較対象を置きます。
※inかofの区別は、比較対象により分かれます。
※副詞の場合、通常theは不要。
※「最上級」の形は、下記の3タイプに分かれます。
① 形容詞・副詞 +est (形容詞・副詞の語尾にestを付ける)
② most + 形容詞・副詞 (形容詞・副詞の前に、mostを置く)
③ 不規則変化の形容詞・副詞 (形容詞・副詞により決まった形がある)

意味「・・・の中で/のうちで最も〜」

関連記事:比較級の形er?more?不規則変化?スッキリ理解!使い分け完全解説

2 比較級と最上級の違い

ここでは、特に混同しやすい〈比較級と最上級の違い〉に焦点をあてて、例文を用いて比較していきましょう。あえて、同じ単語を例文に使用していますので、比較級から、どう変化して最上級になっているかを、よく見比べてください。

〈比較するポイント〉

⑴それぞれの活用された形の違い:-er (more) or -est(most)
⑵意味の違い
⑶後に来る形の違い

比較級と最上級

《比較級》

(例文)

❶I am taller than her(she).
「私は、彼女より背が高い。」(①-erタイプ・形容詞)
❷I can run faster than him(he).
「私は、彼より速く走ることができる。」)①-erタイプ・副詞)
❸This novel was more interesting than that one.
「この小説は、あの小説より面白かった。」(②moreタイプ・形容詞)
❹Turtles walk more slowly than rabbits.
「亀はうさぎより歩くのが遅い。」(③moreタイプ・副詞)
❺I feel better today than yesterday.
「昨日より今日は体調が良い。」(③不規則タイプ・形容詞)
❻You did it better than I had expected.
「私が予想していたよりも良くできましたね。」(③不規則タイプ・副詞)

(注意点)wellには、形容詞「体調が良い」と副詞「よく」がある。
不規則変化〈good/well-better-best〉

《最上級》

(例文)

❶I am the tallest in the class.
「私は、クラスの中で1番背が高い。」(①-estタイプ・形容詞)
❷I can run fastest of all in the school.
「私は、学校の誰よりも1番速く走ることができる。」(①-estタイプ・副詞)
❸This novel was the most interesting that I’ve ever read.
「この小説は、私が今まで読んだ中でもっとも面白かった。」(②mostタイプ・形容詞)
❹This turtle walks most slowly of all.
「この亀は全ての亀の中で1番足が遅い。」(②mostタイプ・副詞)
❺The result was the best that I’ve ever had.
「結果は、今までで1番良かった。」(③不規則タイプ・形容詞)
❻Who plays tennis best of all in your class?
「クラスで誰が1番テニスが上手ですか?」(③不規則タイプ・副詞)
(←クラスのみんなのうち誰が1番上手にテニスをしますか?)

関連記事:高校英語5分でマスター!おさえておくべき比較級3つのポイントとは?

3 最上級の後のinとofの使い分けについて

三本の鉛筆の比較

最上級の比較対象にofまたはinをつけますが、使い分けに気をつけましょう。

《 in + 単数の比較対象の場所や範囲》「〜の中で」
《 of + 複数の比較対象の集合体》「〜のうちで」

(例文)
同じ意味の文を、inとofのそれぞれで表現してみましょう。

The Shinano is the longest river in Japan.
「信濃川は、日本で1番長い川です。」

The Shinano is the longest of all rivers in Japan.
「信濃川は、日本のすべての川のうちで1番長いです。」

(注意点)
in/ofの後は、名詞を置きますが、節を置く場合は、関係代名詞のthatを用いて表すので、注意してください!
《that S have/had ever done.》「Sが今までVした中で1番〜」

This novel was the most interesting that I’ve ever read.
「この小説は、私が今まで読んだ中でもっとも面白かった。

関連記事:高校生必見!比較級「原級比較のas」重要ポイント総まとめ!

まとめ

比較級を理解する高校生

「比較級と最上級」を比べながら見てきましたが、理解できましたか?
また、見落とされがちな「最上級の後に来るin/of/関係代名詞that」についても、しっかり使い分けを理解しておきましょう。
特に、文法問題や英作文が出題される大学を狙う場合、このような細部まで知っていないと、スコアを下げてしまいかねないので、今回この部分まで説明をしました。
「比較級と最上級の形の変化」については、別で解説と一覧表を載せていますので、よく見ておいてくださいね。注意しなくてはならない変化のものも複数ありますので、今確認しておかないとずっと知らないまま入試へと進んでしまいますので、知らないまま本番にならないために、英文法の知識を固めておきましょう!