
「比較級」について解説してきましたが、この文法を習得するにあたり必須アイテムなものがあります。それは、《比較級の活用形についての知識》です!
比較級の形とは、具体的には、「原級・比較級・最上級」の3種類になります。
ただ、「原級」についてはそのままの形をasで挟むだけなので覚えることはありません。覚えなくてはならない形は、「比較級」と「最上級」になります。
〜-er/-estをつけるのか?
〜more/mostをつけるのか?
〜それとも不規則変化のものなのか?
・・・これらの使い分けについて
適切に『比較級』という文法を使えるようになるため、これから、この形の変化のルールについて、しっかり解説をしていきますね。
実は、各ルールの中で、例外と注意すべき単語もあるため、全てを順番にわかりやすく教えていきますので、特に自分が抜け落ちていた部分については自分のノートに書き出したりしてみましょう!
【こんな生徒におすすめ】
・比較級の形の変化の使い分けについてまとめて確認したい
・比較級のerタイプなのか、moreタイプなのか、わからない
・比較級・最上級の不規則変化のものを教えてほしい
・最上級のestタイプなのか、mostタイプなのか、一覧を見たい
・比較級・最初の変化のルールを教えて欲しい
比較級・最上級の形の変化は、3パターン!
原級比較の場合は、形の変化はありませんが、比較級・最上級は、それぞれ形を変えて使いますので、自分で形を正しく変えられる力を身につける必要があります。
⇒変化のタイプは下記の3つに分かれています!
① -er/-estタイプ
② more/mostタイプ
③ 不規則変化タイプ
〈覚え方〉
基本的に、《原級-比較級-最上級》の3活用をセットで、学習します。
これから、一つずつタイプごとに確認していきます。
動詞の活用のように、いくつか代表的なものを覚えておけば、その他の単語はその知識で応用できますので、まず、今回の単語の活用とルールを覚えるようにしましょう!
① -er/-estタイプ
1音節の形容詞・副詞の場合、語尾に-er(比較級)/-est(最上級)を付けます!
※音節とは、音の区切り(シラバス)のことを言います。
1音節の単語は、下記のように短い単語になります。
tall-taller-tallest, short-shorter-shortest, fast-faster-fastest, kind-kinder-kindest,
など沢山あります。
(例外)
2音節なのに-erタイプのものが少しだけあります。
easy-easier-easiest
pretty-prettier-prettiest
(注意点)
下記の場合は、それぞれ少し注意点があります。
❶語尾が-eで終わる場合は、-r/-stのみを付けます。
wise-wiser-wisest
nice-nicer-nicest
fine-finer-finest
cute-cuter-cutest
❷語尾が子音+yで終わる場合は、yをiに変えて-er-estを付けます。
easy-easier-easiest
happy-happier-happiest
busy-busier-busiest
❸語尾が短母音+子音で終わる場合は、子音を重ねて-er\-estを付けます。
hot-hotter-hottest
big-bigger-biggest
② more/mostタイプ
2音節以上の形容詞・副詞の場合、語尾が-lyの副詞の場合、過去分詞形容詞の場合、その前にmost(比較級)/most(最上級)を置きます!
※音節の判断はとても難しいので、”長めな単語”と解釈して、単語ごとに覚えていきます。
⚫︎2音節の単語
useful→ more useful – most useful
careful→ more careful – most careful
famous→ more famous – most famous
⚫︎3音節の単語
important→ more important – most important
difficult→ more difficult – most difficult
beautiful→ more beautiful – most beautiful
popular→ more popular – most popular
serious→ more serious – most serious
⚫︎4音節の単語
interesting→ more interesting – most interesting
⚫︎-lyの副詞
quickly→ more quickly – most quickly
slowly→ more slowly – most slowly
heavily→ more heavily – most heavily
likely→ more likely – most likely (*likelyは、副詞ではなく形容詞「可能性がある」)
⚫︎過去分詞の形容詞
tired→ more tired – most tired
excited→ more excited – most excited
interested→ more interested – most interested
satisfied→ more satisfied – most satisfied
③ 不規則変化タイプ
不規則変化のものについては、数が非常に限られているため下記をまとめて覚えてしまいます!
good/well-better-best
→goodは形容詞「良い」/ wellは副詞「良く」
bad/badly/ill-worse-worst
→badは形容詞「悪い」/ badlyは副詞「ひどく」/ illは形容詞「体調が悪い」、副詞「悪く」
many/much-more-most
→manyは数えられる「多い」/ muchは数えられない「多い」
little-less-least
→littleは数えられない「少ない」
〈注意すべき二つの変化形を持つ単語〉
下記の単語には、意味により2つの変化形があるため、しっかり確認しておきましょう!
〈old 〉- older – oldest (年齢・時代「古い」) / elder – eldest (年上の)
〈late〉- later – latest (時間「遅い」) / latter – last (順序「後の」)
〈far〉- farther – farthest (距離「遠い」) / further – furthest (程度「もっと」)
(発音に注意!)
*latter [lætə(r)] :[ラター]と発音
*farの比較級・最上級には、thが挟まれて[ð](ダ)と濁る発音
まとめ
『比較級の形の変化』について解説しましたが、3パターンと言いながらも、実は少し複雑で面倒ですよね。
動詞の活用と同様に、限られたパターンの中に、例外がいくつかあるので、一度ルールとともに、一覧を覚え込みましょう。
その後は、この記憶した基本知識が役に立ち、活用を知らないものでも予測が可能になっていくのが、外国語習得の特徴です。
なので、あまり細かい部分は一度頭に置いた後は、そこまで気にすることは有りません。知らない変化のものに出会ったらその都度確認していくことです。