お子様の発達障害と向き合おう!part2  ADHDのお子様に最適な勉強法とは?

ご挨拶

こんにちは、Takkiです。本日はお子様の発達障害と向き合おう!part1の続きとなる記事をお送りします。今回はADHDの特徴に合った勉強法についてご紹介します。(そもそもADHDとは何かについては前回の記事「ADHDの特徴を知ろう!」をご覧ください。)

ADHDは、多動性、不注意、衝動性といった症状がありますので、それを乗り越えられるような学習サポートの一助となれば幸いです!

Ⅰ 多動性を乗り越える学習方法

お子様は、じっと同じことに取り組み続けるのが苦手かもしれません。そこで、勉強をマンネリ化させない作戦を紹介します。

作戦① 小さな目標をたくさん作る

大きな目標に向けて取り組むと終わりが見えなくなり、辛くなってきます。そのため、小さな目標をたくさん作り、それをクリアしていくというようにすると、集中力が保てる可能性があります。一つをクリアしたら新しい目標へ…を繰り返していくと、大きな目標が達成できますね。イメージは下図です。

小さな目標をたくさん作ることのイメージ図

このように、①何を、②どの順番で実施するのかを決めると、混乱を防ぐことができます。しかし、お子様の目標を全て親御さんが全て決めてしまったら、お子様は「やらされ感」を覚えてしまいます。そのため、目標の大枠(青の部分)は親御さんが提示し、そこから詳細(緑の部分)をお子様が自分の意思で決めることができると素晴らしいですね。

このような経験を積み重ねると学力アップが見込めることはもちろん、自分で計画を立てたり段取りを立てる力が身につき、これから先に更なる学力アップに向けて自走できる可能性が高まります。

関連記事:勉強の習慣化には目標が大事!学習面の目標設定と立て方のコツは?

作戦② アウトプットを大切にする

親子の会話などでアウトプットを大事にする

インプット(授業を聞く・本を読む等情報を入手する過程)ばかり行うと、なんとなく退屈になり、ソワソワしてしまいます。そんな時にはアウトプットが有効です。動きたくなってしまう気持ちを我慢する必要はありません!

ある程度インプットが終わったら、周りの大人や家庭教師と学んだことについて会話すること(アウトプット)を通し、学びをさらに深めましょう。

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Ⅱ 不注意を乗り越える学習方法

忘れ物や整理整頓の苦手は学習環境を整える上で困難をもたらします。さらにケアレスミスはダイレクトにテストの点数につながる問題ですので一刻も早く改善が必要です。これらに最適な学習方法は以下の通りです。

作戦③ ルーティンの作成

忘れ物も整理整頓も、できるようになるためには意識改革が必要です。「忘れ物をしちゃいけない」、「整理整頓は是非ともしたい」このようにお子様が思ってくれれば困ることはありませんよね。しかし、意識を改革するのはとても難しいことです。

そこで、ルーティンを作ることが有効です。「夜寝る前に必ず忘れ物チェックをする」、「夜寝る前に必ず机を整頓する」などの毎日必ず行うルールを作成します。そして、忘れ物チェックで確認する事項や、机を最終的にどのような状態に戻すのかを示すこと(図や写真を用いて視覚的に明らかにするとよりわかりやすいでしょう)はさらに有効です。

以下のイメージを参考にしてください。

寝る前の忘れ物チェック確認シート
このようにルーティンを作ることによって、苦手を克服できます。

作戦④ 解き方を丁寧にする

ケアレスミスを根本的に防ぐ上で、ケアレスミスを生まない解き方を選択するのは有効です。ケアレスミスを生まない解き方は、

①途中式を端折らない
②検算やケアレスミスチェックを時終わった後に行う
③選択問題は、ある選択肢を選択する理由とその他の選択肢を選択しない理由を明確化する

などがあります。このような解き方を意識的に行うための声かけが必要です。この部分は特に家庭教師も協力して行います!

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Ⅲ 衝動性を乗り越える学習方法

衝動性故に、お子様は他のことに気を取られがちになってしまったり、早とちりをしてしまうことがあります。これに有効な作戦は以下の通りです。

作戦⑤ 制限時間制度を取り入れる

制限時間をイメージした時計の写真

なんとなく勉強をしてしまうとなんとなく気が散ってしまいます。ならば、勉強に制限時間を設けましょう。「ここからここまで」を、「何分以内」に終わらせることができれば、「何分休憩できる」ということを明確にしましょう。(特に休憩時間にも制限を設けることが重要です。)
そうすると、決めた時間の中で集中力を保ちやすくなります。ADHDのお子様はハマったことには熱中できる特長もあります。ですので、勉強を頑張るぞ!と火がついたら黙々と没頭できる可能性があるのです!

しかし、時間だけ気にした結果質がおざなりになる可能性もあります。必死に解いた結果ケアレスミスだらけであったり、早とちりしてしまっていたということになってしまうこともあるでしょう。
そのような場合は間違ったところをピックアップしてじっくり解くことも必要です。最初より問題数が減っている分、集中しやすいと思います。

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まとめ

ADHDの特徴に合った指導を受けている女子中学生

いかがでしたか。ADHDの特徴に合わせた勉強法についてご理解いただき、家庭学習のサポートに役立てていただけると幸いです。もし家庭学習のサポートがよくわからなかったり、サポートをする時間がない場合は家庭教師にぜひご相談ください。

次回は、家庭でのお子様との向き合い方についてお話ししたいと思います。次回もよろしくお願いします!