
ご挨拶
こんにちは、Takkiです。本日は発達障害、特にADHDについて話をする回のpart1になります。皆様は、発達障害や、ADHDについてご存知でしょうか。最近はインターネットのセルフチェックなども増え、かなり身近にその言葉を聞く機会があると思いますが、それについて詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
ADHDに関する悩みを抱えるお子様の学習問題は簡単に話をまとめられるものではなく、たくさんお話をすることがあります。そのため、この記事は、まずみなさまにADHDについて知ってもらおう!という内容になっております。
発達障害ってなに?
まずそもそも発達障害とはどのようなものでしょうか?政府広報オンライン(2024)は、「広汎性発達障害(こうはんせいはったつしょうがい)、学習障害、注意欠陥多動性障害など、脳機能の発達に関係する障害」として説明しています。そして、発達障害の中には今回お話しするADHDに加え、ASDやLDなど様々なものが存在します。この点をわかりやすく示したのが下図です。
この通り、発達障害という大きな括りの中に様々な種類が存在します。この発達障害は脳機能の都合で生じるものです。以下でお話しするADHDの特徴は一見すると不注意が原因であるように見えるかもしれません。しかし、決して不注意ではなく「脳機能」に関連する問題であると理解していただきたいのです。
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発達障害か否かの判断
以上で述べた発達障害ですが、最も気になる部分は「うちの子は発達障害なのか?それとも単に怠けているだけなのか?」という点ですよね。
この点については、専門家(医師・心理士)のもとで診断を受けるのが最も正確な方法です。そこでは知能検査と言われる心理テストのようなものを受けたり、カウンセリングを受けたりすることで総合的な診断をいただくことができます。また、必要に応じて薬を処方してもらうこともでき、医学的なケアを受けられます。
しかし、病院の予約が取りにくかったり、インターネットで発達障害か否かをセルフチェックすることができるサイトがたくさんあることから、医者にかかるのを躊躇う方も多いのではないでしょうか。もちろんそれがダメというわけではありません。しかし、正確さに欠けるセルフチェックを過信してお子様と向き合うのはうまくいかない可能性もあるので注意が必要です。
「セルフチェックで発達障害と出てきたからうちの子は発達障害だ!」と思い込んだり、逆に「発達障害と出てこなかったから単なる怠けだ!」と決めつけるのは危険です。発達障害は白か黒で決められるものではありません。発達障害か否かに固執するのではなく、「お子様が何に対して、どのように困っているのか」をしっかりと見つめる必要があります。
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ADHDの特徴
ここからはタイトルの通りADHDに焦点を当て、その代表的な特徴を説明します。そして、その特徴が原因でどのような学習の困難が発生するのかについてお話しします。
① 多動
ADHDのお子様は、多動傾向(じっとできない傾向)があります。どうしても長時間机に向かうのが難しく、そわそわしてしまったり立ち歩いてしまったりします。また、人の話をじっとして聞くのも難しく、授業に馴染めないこともあります。これによって学習に集中して長時間継続することが難しくなるという困難が発生します。
② 不注意
ADHDのお子様は、不注意の傾向があります。忘れ物が多くなってしまったり、身の回りを整理整頓するのが苦手になってしまうことがあります。これにより、集中して勉強をする環境を整えることが困難になります。また、不注意によってうっかりミスをたくさんしてしまうなど、テストで困難が発生することもあります。
③衝動的
ADHDのお子様は衝動的に動く傾向があります。そのため、じっくりと待つことが難しく、他に気になることがあった場合、衝動的にそちらに気を向けてしまうことがあります。また、衝動的に考えが閃いた場合、その考えに気持ちが持っていかれてしまい、早とちりにつながります。これにより、熟考することや継続することが難しくなってしまいます。
以上は代表的な特徴に過ぎません。この他にも様々な症状があります。また、複数の発達障害を同時に持つ場合もあります。その場合、ADHDに当てはまる症状以外の症状を併せ持っている可能性もあります。そのため、「ADHDだからこうだ!」、「ADHDだからこれはない!」と決めつけるのではなく、目の前のお子様がなにに困っているのかをしっかりと把握する必要があります。
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まとめ
いかがでしたか。発達障害やADHDについてみなさまに知ってもらい、少しでもそれに対するイメージを持っていただければ幸いです。次回以降で、具体的にこの発達障害とどのようにお子様が向き合っていくと良いのか、そして保護者はどのような対応ができるのかについてお話をさせていただこうと思います。次回以降もよろしくお願いします。
参考文献:
政府広報オンライン. (2024). 発達障害って、なんだろう?. 政府広報オンライン.
https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/ (12月25日閲覧)