勉強に対する様々な情報がネットや巷にはあふれています。あらゆる情報に普段から目を通していますが、その中で復習の大切さを説く記事は様々あるものの、予習のメリットはそれに比べると決して多いとは言えません。
今回は予習の意味とそのメリットについて説明していきます。
「予習」と「復習」
家での勉強には「予習」と「復習」の2種類があります。
復習は授業で習ったことをもう一度やり直して、定着させるという大切な意味があります。
そのためにも復習はその日のうちにやっておくのが大事。授業で習った内容はその日のうちに、テストで悩んだところもその日のうちに復習しておくのがベストです。
では、予習は何のためにするのでしょうか?
「予習」をする意味
中学生になると授業の速度も速くなり、授業の内容が完全に理解できていないまま、ずるずると成績が下がっていくという生徒さんが一定数出てきます。
実は予習というのは「理解を早くする」ために有効な手段なのです。
例えば映画を観ていて、始めて見た時には理解できていなかった部分が、2回目を見たことで理解できた、なんて経験は誰にもあると思います。
教科書もそれと同じで、授業1回で完璧に理解することは実は難しいのです。
もちろん、予習ですべてを理解する必要はありません。予習において大事なことは「疑問を持つ」ということです。
どうしてこうなるんだろう?ここは少しわかりづらい。。。
そう疑問を持つことで、よりその単元に興味を持てるようになりますし、授業で「集中して聞くべきポイント」も明確になります。小学校~大学までの授業時間はその学生の年齢に合わせた集中力によって決められているといいます。中学校であれば1コマ50分が多いですが、50分ずっと集中力を持たせるのは部活などで忙しい生徒には難しい部分もあるでしょう。
その点、予習をしておけば、わからないポイントだけに意識を集中させれば大丈夫。メリハリをもって効率的に授業を受けることが可能です。また授業の時間で「復習」もできるというメリットもあります。
さらにもう一つ。予習をしている生徒としていない生徒では授業を受ける時のスタートラインがそもそも違うのです。これも予習の大きなメリットの一つです。
テストの順位や、模試の順位を上げたいと思う人もいるでしょう。そういう人にもぜひ予習をおすすめします。
予習をすることで理解が早まり、その単元に関して得意意識が生まれることもあるでしょう。そんな単元が増えていくことで自分に対する自信も生まれ、勉強そのものに対する苦手意識も薄れていきます。
間違った予習法とは
一方で復習にも正しいやりかたがあるように、予習にも正しいやりかたがあります。間違った予習法で勉強してしまうと、単元の内容自体を間違ったイメージでとらえてしまい、なかなかそこから脱却できません。
予習に向いている科目
予習にも、予習が向いている科目とそうではない科目に分かれてきます。まずはどんな科目が予習に向いているのかを紹介していきます。
英語・数学・国語
いずれも暗記だけでは対応できない、思考力を伴う科目です。これらの予習は基本的に学校の教科書を使って行うようにしてください。
英語であれば、自分なりに文章を訳してみる、数学であれば、公式を使って問題を解いてみる、国語であれば文章を読んでおくなどのことです。
過度に長く予習の時間をとる必要はありませんし、正解がわからなくて問題ありません。正解は授業の中で理解できればよいのですから。
予習しなくてもいいかもしれない科目
理科・社会
これらは前述の科目とは逆に、暗記の比重が大きい科目となります。これらの科目は復習の方に力を注ぐようにしてください。
予習をするにしても、教科書の中の重要な単語などにサッと目を通しておく程度で大丈夫です。
予習と復習はどっちが大事?
予習と復習はどっちが大事か、この質問も保護者の方から多く伺います。どちらが大事か一概には言えませんが、より多くの時間を割くべきは復習の方です。
しかし、くれぐれも予習0、復習10なんて極端な割合にはしないでください。最初に説明した通り、この2つは目的が違うものです。
予習・・・「理解を早くする」
復習・・・「学習内容を定着させる」
そういう意味で予習も復習もどちらも大事なのです。
※余談ですが、大学の講義となると予習・復習を前提としたカリキュラムになっていることが多く、やはり予習と復習の習慣を身に付けておくことは大切だといえます。
最後に
いかがだったでしょうか。適切な予習をすることで、授業の理解度も深まり、勉強が好きになっていきます。
ついつい復習にばかり目が行きがちですが、予習の習慣も大事にするようにしていきましょう!