今回は、『過去完了の受動態(受け身)の作り方・訳し方』を、高校生のみんなに身につけてもらいたいと思います!
【こんな生徒におすすめ】
・過去完了形の受動態の作り方・訳し方がわからない
・過去完了を受動態にするとよくわからなくなる
・過去完了の受動態を、用法別に知りたい
・過去完了の受動態の簡単な覚え方を知りたい
・過去完了の受動態について、わかりやすく教えてほしい
・過去完了の受動態がとてもわかりにくいので、例文を見たい
「過去完了」と「受け身」を組み合わせる『過去完了受動態』は、動詞の部分が3ワードになるため、少し気をつけて勉強したい項目です。
意味としても、「完了形」の意味 + 「受け身」の意味になるため、ポイントとしては、この二つそれぞれを学んで理解していることが、要求されます。
ただ、この二つともが曖昧な人も、今回、復習を兼ねて解説しているので、安心して読み進めていって大丈夫ですよ。
ただ、「完了形」は特に、用法が複数あるので、曖昧な人は、下記の記事も見てみてください。理解がより一層深まると思います。
⚫︎「過去完了形」については、別の記事で詳しく解説しているので、先にそちらを見てくださいね!
⚫︎また、「完了形」についてまだ、基礎が曖昧な場合は、「現在完了形」の記事を先に学びましょう!
1 過去完了形の受動態の作り方

形《had been done》
過去完了の〈had done〉と 受動態〈be done〉を、くっ付けます!
※hadの後に受動態のbe動詞を置きます。この時に、hadの後は過去分詞にするため、be動詞→been(過去分詞形)となります。そして、残った受動態のdone(つまり動詞の過去分詞形)を置いて、完了!
つまり、「過去完了と受け身のミックス」になるということ!
※発音注意: hadn’t [hǽdnt](ハドゥント)
過去完了形の受動態の訳し方
用法により、異なるので、次の項目で詳しく見てみましょう!
では、過去完了の受け身の文を具体的に見てみます。
(例文)
That building had been closed when we got there.
「私達がついた時には、そのビルは閉まってしまっていた。」
(←「閉められてしまっていた」)
*英語では「閉まる」は、「閉められる」つまり受け身の形で表します。
The room had just been cleaned before the meeting.
「会議の前に部屋はちょうど掃除がおわってしまっていた。」
(←「掃除されてしまっていた」)
*英語は、日本語より、受け身表現が多いので、その違いも含めて学びましょう。

関連記事:本当は超簡単⁉『過去完了形』とは?
2 過去完了形受動態例文〜用法別訳し方
復習!〈「完了形」には、3つの用法がありましたね〉
おさらいも兼ねてみてみましょう。
①完了・結果
②経験
③継続
+「過去完了」だけの用法
④大過去
→では、実際に、用法別に「過去完了受動態」をどう使い、どう訳すのかを、しっかり確認していきます!
過去完了形受動態の例文
①完了・結果
The concert had been cancelled because of the strong wind when we entered the hall.
「会場に着いた時には、コンサートは強風のため中止になってしまっていた。」
(←「中止にされてしまっていた」)
②経験
I had never been impressed so much with any films before I saw this one.
「この映画を見るまで、映画でこんなに感動したことは一度もなかった。」
(←「感動させられたことはなかった」)
*英語では、「感動する」は、受け身で表現する。
: be impressed with〜「〜に感動する」
(←「〜に感動させられる」*impress(v)「〜を感動させる」)
③継続
This restaurant had been closed for two years until last week.
「このレストランは、先週まで2年間ずっと閉まっていた。」
(←「ずっと閉められたままだった」)
④大過去
I found that the table had been broken when I had dinner.
「夕食の時に、テーブルが壊れていたことに気づいた。」
(←「壊されていた」)
*英語では、「壊れる」は、受け身で表現する。
〈ポイントアドバイス〉
受動態の日本語と英語の違いに注意!
受動態の例文を見ていくとわかるように、受け身で表現するパターンが、日本語より英語の方が多く、言い換えると、「日本語では「〜する」なのに、英語では「〜される」と書く表現が、沢山ある」ということです。
これは、
『英語が「人が物により〜される」「ものが人により〜される」という論理的な表現法 vs 日本語は基本的には「物も人もそれ自体が〜する」という考え方』
という、根本的な文化の違いに由来しています。
なので、この違いを知って英語と日本語を使い分けられるようにしていきましょう。
関連記事:高校生必見!「過去完了形否定文」の作り方・訳し方を5分で理解!
3 過去完了形受動態を作ってみよう(練習問題)!

Q. 次の英文を、完成させてください。
(1) The window ( ) ( ) ( ) when I came home.
「私が帰宅した時には、窓は割れてしまっていた。」
(2) I ( ) ( ) ( ) ( ) like that before.
「今までに、あのように褒められた事は一度もなかった。」
(3) Those artworks ( ) ( ) ( ) in the museum for a long time till the exhibition this time.
「あれらの芸術作品は、今回の展覧会までずっと長い間美術館に保管されていた。」
(4) They said that their baby ( ) ( ) ( ) ( ).
「彼らは、彼らの子どもがちょうど生まれたばかりだと言った。」
Answer check!
(1) had been broken (完了)
(2) had never been praised (経験)
(3) had been kept (継続)
(4) had just been born (大過去)
関連記事:高校生必見!「過去完了形疑問文」の作り方・訳し方・答え方を3つのポイントで解説
まとめ
「過去完了の受動態」については理解できましたか?
完了形→過去完了形→受動態にするとどうなるか?
このような流れで、身につけていくとスムーズに身についていきます。
また、完了形を分かっているつもりでも、受け身にすると、理解度が下がる確率が高くなるため、今回のように例文や練習問題で、「形と訳し方」の経験を積み重ねていくことが大事です。
また、「音読」を勉強法に取り入れることで、自然と英語はできるようになる教科です。自身の経験そして指導者としての経験の両面から、いつも授業で生徒達に伝えている大切なコツですので、是非実行してみてくださいね!













