本当は超簡単⁉高校英語時制 『過去完了形』とは?

今回は、「時制」の中でも1番わかりにく〜いと思われがちな『過去完了形』について、わかりやすい特徴をポイント解説!五分で確認・理解してしまいましょう!

【こんな生徒におすすめ】

・英語が苦手なので、特に過去完了形を分からないままきてしまった
・過去完了形の問題をいつも間違えてしまう
・現在完了形と過去完了形の違いを教えてほしい
・過去形と過去完了形の違いを簡単に知りたい
・時制が全部難しく、過去完了形を学校で習ったが、ついていけなかった

『過去完了形』まるわかり5分レッスン!

そもそも《完了形》には、基本時制の3つ(現在・過去・未来)それぞれにあるので、下記の3種類ありますね。

①現在完了形
②過去完了形
③未来完了形

⚫︎まず、①の現在完了形で、「完了形とは?」をおさえてください。
現在完了形の記事はこちら

「現在完了形」で、《完了形について》をまず学びます。
ここでも少し触れますので、比較して理解していきましょう。
ポイント: 〈現在完了形→過去完了形へ〉、”時間軸を一つ前にずらせばいい”のです!

なぜ、過去完了形は難しいと思われがちなのか?

実は、いくつか理由があるのです!

  1. 英語の時制自体が、日本語と異なる上に、種類が多いから、区別に苦労する。
  2. 過去完了形の前に、「完了形」を理解していないまま、過去完了形、未来完了形へと、すすむため、基本をおさえるべき「現在完了形」の段階での理解不足ゆえに、お手上げになる。
  3. 形、つまり、動詞の部分の作り方が、基本時制より少し複雑になるから。
  4. haveという単語には、2種類あり、最初に覚えた普通の「持っている」の意味の動詞のhaveと混ざり、混乱してしまうから。

これらの理由より、問題を解いたり勉強そのものの質が落ちてしまい、身に付かなくなる。

こんな感じで、難しいとなってしまうのですね。
また、「時制という概念」をしっかり持つことが最優先なので、意識して取り組んでください。

実は過去完了形は、難しくないので、難しいと勘違いされがちな、かわいそうな過去完了形を、図も見ながら正しく学び直していきましょう!

完了形の勉強に意欲を燃やす日本の高校生

1 過去完了形の基本を確認!

形 〈had + 過去分詞〉
用法 「大過去から過去の事を表す」
①完了・結果 ②経験 ③継続 ④大過去
※④の「大過去」だけが、過去完了形だけの持つ用法!

過去完了形の訳し方

①完了「〜してしまっていた」
The train had already left when we arrived at the station.
「私たちが駅に着いた時には、電車は既に出てしまっていた。」
→大過去(電車が出た)〜過去(私たちが着いた)の間の出来事。

②経験「〜した事があった」
She said that she had been to Europe three times.
「彼女は、3回ヨーロッパに行ったことがあると言った。」
→大過去(ヨーロッパに行ったことがある)〜過去(彼女は言った)の間の出来事。

③継続「〜しているところだった」
They had known each other for ten years when they got married.
「彼らは10年前に知り合い結婚した。」
→大過去(10年前)〜過去(結婚)の間の出来事。

④大過去 *訳し方は、上記3つのいづれかになる。
I lost the book which I had bought two days ago.
「私は、2日前に買った本をなくした。」
→大過去(2日前)〜過去(本をなくした)の間の出来事。

※完了形と共によく使われる表現(already, yet, 〜times, for〜など)も、現在完了形と同じになります。

関連記事:高校生必見!5分でわかる!「過去完了否定文の作り方」

《英語の時制の時間軸の図でインプット!》

時制の時間軸

2 現在完了形との違い

まず、「完了形」の形を確認します。
”完了形《 have + done (動詞の過去分詞)》”
基本時制〈現在・過去・未来〉にそれぞれ、完了形があります!

①現在完了形
②過去完了形
③未来完了形

※上記の時間軸の図を、参照してください。

現在完了形と過去完了形の違い:《単に時間軸の基点が一つズレるだけ!》

※上記の図も参照してください。

「現在完了形」

have(has) + 過去分詞
→過去から現在の間の出来事!

「過去完了形」

had + 過去分詞
→大過去(※)から過去の間の出来事!

※大過去: 過去より前の時の一点
※現在完了形より、時の基点がひとつ前にずれる。

注意点
過去完了形は、過去の時の点の表現が伴わない限り、表せません。
「過去より前のある基点から始まり過去のある基点までで終わったもの。
現在のことには触れていません。」

例文で比較してみよう!

I have already finished my homework. (現在完了形)
(過去の一点から宿題をはじめ、現在の一点(つまり、いま)で完了した!)
→「完了したばかりだ」

I had already finished my homework when my father came home. (過去完了形)
(大過去の一点から宿題をはじめ、過去の一点(ここでは、when my father came home)で完了した!)
→「完了してしまっていた」

時を刻む時計"

関連記事:高校生必見!5分で確実に理解!「過去完了受動態の作り方」

3 過去形との違い

《基本時制と完了形》

※図を参照
まず、時制は、基本時制3つ!

①基本時制

→「基本時制」は、『時の一点』の出来事を表します!

  1. 現在形
  2. 過去形
  3. 未来形

②これらに、それぞれ完了形があります!
→「完了形」は、『時の一点と時の一点の間』の出来事を表します!

  1. 現在完了形
  2. 過去完了形
  3. 未来完了形

過去形と過去完了形の違い

『点と線』という時間軸の発想
《過去形は、過去という時の一点!
過去完了形は、大過去と過去の時の一点の間!》

例文で比較してみよう!

They played soccer yesterday. (過去形)
過去の時の一点の事しか表せないので、「昨日」の事以外触れていない。
.→「〜した」
I had finished my homework when my father came home. (過去完了形)
過去のある時点(大過去)(宿題を始めた時)から過去のある時点(父が帰宅した時)までの事を表している。
→「(その時より前に既に)〜してしまっていた」

過去完了形を理解した女子高校生

関連記事:高校生必見!「過去完了形疑問文」の作り方・訳し方・答え方を5分で理解!

まとめ

過去完了形が実際どんなふうに使われるのか、今までよりはっきりしましたか?
時制はたしかに英文法の中で最も難しい項目の1位2位を争う文法です。

ただ、それは、いくつか理由があり、その理由を明確に特徴として理解する事で、モヤモヤしていた景色が綺麗に見え、モヤモヤしていた英文が読めるようになるのです。

❶時制の種類を整理する事。
❷基本時制というものを常に気にする事。
❸それプラスで、進行形と完了形があるという事。

→このように一覧として頭の中でもまとめて、それぞれの時制の名前は、必ず身につける事です。名前を知らないと、英文法の授業でもわからないまま進んでしまい、わからない文法項目が増えていってしまい、先生の説明や教材の説明も、わからなくなってしまうので、まずは「英文法の名前をしっかり覚えてから、その文法に取組むこと」が、基本姿勢です!

これから、基本姿勢を大切にしてみると、大きく変わっていくはずです!