2020年コロナ休校の教訓:長期休みで認識された勉強習慣の重要性

2020年初頭、新型コロナウイルスの感染拡大により、日本全国の多くの自治体で前例のない学校の一斉休校措置が取られました。当時、この突然の決定は学生、教師、そして保護者に大きな影響を与え、社会全体に衝撃を与えました。今回は、現在の視点から当時の状況を振り返り、その経験から得られた教訓について考察します。

休校措置の概要と社会の反応

休校中の学校

2020年3月2日から、多くの自治体で学校の休校措置が開始されました。

※休校期間中の過ごし方についてはこちらの記事(「休校期間中はどう過ごすべき?新型コロナの影響で学校はどうなる?」)で掲載しています。

この決定は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急措置でした。当時のSNS、特にTwitterでは「#休校中におすすめの過ごし方」といったハッシュタグがトレンド入りし、学生たちの戸惑いや不安が表面化しました。

休校期間中の過ごし方については、各学校や教育関係者からさまざまな提案がなされました。しかし、重要なのは、この措置が感染拡大防止のためであり、不要不急の外出を控えることが求められていた点です。

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地域による対応の違い

誰もいない学校

九州地方を例にとると、休校期間や再開時期は自治体によって異なっていました。例えば:

  • 福岡県遠賀郡遠賀町:3月4日~15日(比較的短期間)
  • 熊本県内の公立学校:3月15日まで
  • 鹿児島県の一部の学校:3月15日まで

特筆すべきは、熊本県が休校により未履修となった内容を新学期に組み込むと発表したことです。これは他の県でも同様の対応が予想され、休校明けには授業の密度とボリュームが増加することが懸念されました。つまり、今回の休校措置の反動として、休校明けには従来以上に授業の密度、ボリュームが増えることとなったのです。

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休校期間中の学習継続の重要性

自宅で勉強する女子学生

突然の長期休校は、多くの学生にとって通常の学習リズムを崩す要因となりました。しかし、この期間を有効に活用し、自主的な学習習慣を身につける機会として捉えることが大切になりました。私たちも当時、以下のように学習継続のアドバイスを行いました。

長期休みには生活がダラけてしまいがちです。ぜひ勉強の計画を立ててください。 時間で勉強計画を立ててしまうとちょっとサボっちゃうかなぁと思う人には量で計画を立ててみるのもおすすめです。

この春季の休校に関しては学校から多めの宿題を出されたという声も多く聞きます。 宿題を上手くこなしていくコツは一教科すつ集中して取り組むのではなく、短い時間で各教科をローテーションで回して満遍なく勉強していくことです。

もちろん苦手科目は重点的に取り組んだ方がいいのですが、一教科ずつ取り組んでいくと苦手教科が最後まで残ってしまい、逆に勉強へのモチベーションが下がってしまうことも多くあります。 そして、あくまで計画は計画。一日一日が100%計画通りに進まなくても仕方ない、休校明けまで100%達成できていれば大丈夫という余裕をもって取り組んでいくいい意味でのアバウトさを持つことも大事です。

<現在の視点から振り返ると、新型コロナウイルスの蔓延とそれに伴う社会の変化は教育システムにとって大きな転換点となりました。この経験を通じて以下の重要性が改めて認識されたのではないでしょうか。

  1. オンライン教育の重要性と可能性
  2. 学生の自主学習能力の育成
  3. 学校、家庭、地域社会の連携の重要性
  4. 危機時における教育継続のための準備や対策の必要性

また、この経験は、教育のデジタル化を加速させ、ブレンド型学習(対面とオンラインの併用)が一般的になるきっかけともなりました。

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学びの継続性の重要性

未来へ向かって前向きに生きる学生のイメージ

2020年の休校措置は、学生、教師、保護者にとって大きな挑戦でした。しかし、この経験は日本の教育システムの柔軟性と適応力を高める契機となりました。突然の環境変化に直面しても、学びを継続する重要性と、そのための創造的な方法を模索する必要性を社会全体が認識しました。

2024年の今、私たちはこの経験から多くを学び、より強靭で柔軟な教育システムを構築してきました。しかし、常に新たな課題に備え、学びの本質を見失わないよう、継続的な改善と適応を心がける必要があります。過去の経験を糧に、未来の教育をより良いものにしていく努力が求められています。