【個別指導塾と家庭教師の違い】授業システム編① 講師と生徒の比率の違い

学年末テストも終わり、残り1ヶ月ほどで今学期ももうすぐ終わろうとしています。
新学期からは塾や家庭教師等を始めた方がいいのではないかと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その中でもよく街中などで見かけるのは個別指導塾だと思います。個別指導塾と家庭教師だとどこが違うのか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか?

今回は「個別指導塾と家庭教師との違い」として、授業のシステムについてお話ししていきます。
一般に家庭教師と個別指導塾との違いとしてホームページなどに掲載されているのは以下のような事ではないでしょうか。

一般的な個別指導塾と家庭教師との違い

家庭教師

・先生1人に対してお子様が1人の自分一人だけの授業となる完全マンツーマン授業。
・お子様の自宅で授業を行うため、交通などの負担が少ない。
・お子様一人ひとりの学力や性格に合わせた授業が受けられるため、より効果的な指導が期待できる。
・先生とお子様のやり取りが直接的であり、お子様の悩みや疑問に対してすぐにアドバイスがもらえ、より効果的な指導が期待できる。
・お子様が質問しやすく、先生とのコミュニケーションが密になる。

個別指導塾

・先生1人に対してお子様が2~3人という場合が多い。
・教室で行われるため、他のお子様たちと一緒に授業を受けることが多い。
・先生が複数人いるため、担当の先生以外にも質問や相談ができる。

本当の個別指導塾と家庭教師の授業システムの違い

このように個別指導塾と家庭教師には様々な違いがあります。ここでは個別指導塾と家庭教師の違いとして、講師とお子様の人数の違いに着目してみましょう。家庭教師の完全1対1のマンツーマン授業と1対2、もしくは1対3の個別指導塾の違いは本当にホームページによくあるような内容だけの違いなのでしょうか?

確かに、前述のように完全1対1授業の家庭教師の方がお子様の進度や理解度に合わせた授業ができ、お子様が抱える問題や苦手な科目、得意なことなどを深く理解するということはその通りでしょう。

しかし、わざわざマンツーマン授業の家庭教師でなくても、個別指導塾でもお子様が一人で問題を解いている時間は講師は必要ないし、演習の時だけ教えてもらえばいいのだから、個別指導塾でも実質的には1対1授業と同じ事ではないか、と思われることはありませんか?

ここでよく考えて頂きたいことは、1対2や1対3の個別指導塾ではどちらか片方のお子様に授業を行っている間はもう一人のお子様を見ることは出来ないという点です。
つまり、お子様さんが実際に問題を解いている様子を見ることができません。
これにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

問題を解いている様子を見ることができないという弱点

例えばテストや模試の解答の仕方も記述式とマークシート式があると思います。
マークシートなら適当に選んだ答えが「正解になってしまった」ということも起こり得ます。また、数学の問題でも適当に数字を書いて正解になった場合と、きちんと途中式を書いたりして、しっかり自分で考えて正解になった場合では、当然ですが理解に雲泥の差があります。

ここで完全マンツーマンの家庭教師であれば、お子様の問題を解いている様子も細かく見ていくことができるので、勘やあてずっぽうではなく、きちんと考えて答えが出せているかどうかまでしっかり見ていくことができます。
個別指導塾でも「お子様に合わせた授業ができる」と唄うところは多いのですが、お子様の理解度や進度、性格、興味関心などを考慮し、最適な授業内容やペースを調整することができるという意味では、どうしても完全マンツーマン指導の家庭教師に敵うのは難しいと言わざるを得ません。
もちろん、個別指導塾の先生も家庭教師がそうであるように出来れば一人一人のお子様をじっくり細かく指導してあげたいという思いはあると思います。ですが、個別指導塾というシステムではそれが難しいのが実際のところです。

また、個別指導塾では先生が他のお子様に教えている時は中々質問しづらいということもあると思います。
その点でも完全マンツーマン指導では、先生がお子様の疑問や質問に直接対応することができます。お子様が自分で理解できなかった点や誤解している点を即座に修正することができ、より効果的な学習ができます。

逆に個別指導塾のような1対2もしくは1対3の授業においては、人数が多い場合、先生がお子様の質問や相談に対応する時間が限られることがあります。
例えば、お子様が質問をする時間が設けられている場合、複数のお子様が同時に質問をすることがあります。その場合、先生がすべてのお子様に同時に対応することは難しく、順番に答えるか、回答時間を短くすることで、お子様の質問や相談に対応する時間を確保しなければなりません。
また、授業時間は限られていますので、お子様一人ひとりに十分な時間を割くことができない場合があります。そのため、授業中にお子様が自分で問題を解いたり、学習したことをまとめたりする時間を設けることで、先生がお子様の質問や相談に対応する時間を確保しなければならない場合もあります。
以上のように、個別指導塾の場合は、先生がお子様の質問や相談に対応する時間が限られることがあるため、授業の進め方や時間配分に工夫が必要となる場合があります。

どうだったでしょうか。もちろん自発的に積極的に勉強にやる気を持っていたり、基礎学力がすでにあり、レベルの高い指導を臨んでいるなど、個別指導塾のシステムの方が向いているお子様もいらっしゃるでしょう。
しかし、中々積極的に質問できなかったり、勉強に苦手意識のあるお子様は家庭教師の方が向いているといえます。

個別指導塾と家庭教師の違いは他にも

家庭教師と個別指導塾、一見するとその違いは分かりづらいですが、授業のシステムには大きな違いがあります。今回挙げたのはその一例に過ぎません。
次回は家庭教師と個別指導塾それぞれの授業の進め方の違いについて解説させて頂ければと思います。お楽しみに!

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