なぜ勉強に飽きてしまうの?プロが教える子供の気持ちと勉強に集中できるようになる方法

飽きやすい性格の小学生や中学生のお子さんをお持ちの親御さんから「子どもが飽きやすく中々勉強してくれない」といったご相談を頂くことがよくあります。
なぜお子さまは勉強に飽きてしまうのでしょうか?今回は勉強に飽きてしまうお子さまの気持ちに寄り添い、どうすれば集中して勉強に取り組むようになってくれるのかを考えてみたいと思います。

なぜ子どもは勉強に飽きてしまうのか?

勉強には華やかさが足りない?

野球をやっている中学生の生徒

勉強は地道に行わなければ結果が出ない為、華やかさが足りないと感じているお子様も少なくありません。
スポーツであれば、逆転満塁ホームランや起死回生のシュートといったような華やかさがありますが、勉強にはそれがありません。どうしても単調で単純な作業を必要とされます。また、繰り返し覚えるための反復学習となれば飽きてしまうお子さんがいても仕方がありません。

漢字を覚える事や英単語を暗記するには、同じ文字を何度も書いて記憶に残す作業の連続となれば苦行でもあります。何時間も同じ作業を行えば大人だって眠くなったり、手を止める時間が増えて当然です。特に集中力は30分程度が限界と言われているため、効果的に勉強をすることが難しいのも、楽しさを感じる事が出来なければ飽きて当然です。

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勉強を楽にする方法とは

勉強に取り組む女子中学生

勉強が苦手な子に陥りやすい問題は、単純な作業ではなく、楽を考えた勉強法にも問題があります。現在、参考書やドリル、インターネットのサイトの中には、「1日でマスターする〇〇」や「1か月で完璧にマスター」といった情報を謳う物がありますが、楽に勉強を覚える事が出来れば試験勉強や受験も問題なし!なんて甘い気持ちでいると、大抵の子供が痛い目に合う事になります。たった一日で成せる事は少なく、たった数日で成果として目に見える挙動なんて、あまりに小さな事が限界でもあります。

これは勉強であろうと、スポーツであろうと同じ事になります。例えば、一日中、野球のバットを振り続けたとしても、翌日の試合で10割打てる事はまず難しい所業です。勉強においても、1か月かけて覚えられる知識量も限られます。参考書を丸々暗記することなんて、まず難しいと言っても良いでしょう。どれだけ自分に合った参考書などを購入して勉強したとしても、どこか抜け落ちる部分があって当然です。それを補強するために、日々地味なトレーニングを積んだり、復習勉強をする努力があって成績も向上していくことになります。

先ほどスポーツには一発逆転の華やかさがあるとは言いましたが、そのようなヒーロー的な結果を出すにも、日々の積み重ねが必要なのは部活でも勉強でも同じではないでしょうか。
楽して成せる事なんて「ない」と思った方が賢明です。

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勉強に集中できるようになる方法

学ぶ事に楽しみを感じている女子中学生

ただ、本来何かを学び、新しい知識や、出来ることを増やしていくことは楽しいことであるはずです。また、スポーツのような華やかさは確かにないかもしれませんが、それでも頑張りによって志望校の判定をDからAにもっていったり、前回テストの点数が40点だった科目を80点にするなどの一発逆転は勉強にも当てはまる事ではないでしょうか。
また、勉強には成果が数字で見えるという面もあります。

成績が思うように伸びない間はそれが苦しさを感じる原因になってしまうかもしれませんが、小さなことから成功体験を積むと、必ず自分に自信も付き、成績も上がっていきます。
そうなったときに、成果が数字で見えるという事は大きな達成感を生むのではないでしょうか。

小さな成功体験を積む

まずは短い時間でもいいので、成功体験を積むことが大切です。10分間集中して勉強することから始め、少しずつ時間を延ばしていきましょう。小さな達成感を感じることで、勉強に対する意欲が湧いてきます。

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環境を整える

整理された勉強机

集中できる環境を整えることも重要です。静かな場所で勉強する、スマホやテレビから離れる、快適な椅子と机を用意するなど、勉強に適した環境を作りましょう。詳しくは「勉強をサボっちゃうのはなぜ?環境を改善してサボり癖を治す対策法」の記事でも書いていますので、是非参考にしてください。

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楽しみを取り入れる

勉強に楽しさを見つけることも効果的です。クイズ形式で学ぶ、ゲーム感覚で覚える、友達と一緒に勉強するなど、楽しい要素を取り入れると飽きにくくなります。

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勉強に飽きてしまう子供の気持ちまとめ

集中して勉強に取り組む学生

子供の集中力や成長は馬鹿には出来ませんが、それでも難しく困難となる壁があって当然です。だからこそ、日々10分でも、1時間でも積み重ねていく事が重要なのです。
休日に10時間以上勉強机に座り、根を詰めて勉強するよりも、毎日コツコツ知識を蓄えたほうが、脳にしっかりと情報を蓄積し、整理することで、定期試験や受験に有効な知識を蓄えることができます。そして、成功に導く糧にもなってくれるのです。
飽きやすい性格の子は、まずは10分でも、1つでも多くの知識を得る事で、生活が豊かになるといった理解を持たせることも重要だと知ってもらいましょう。