朝食を食べないと集中力が落ちる⁉ 断食勉強がダメな理由

朝食・給食・夕飯。1日3食しっかりと食事をとれている子供と、朝食を抜いた2食生活を送っている子供では、集中力や学力にも差が出ると言われています。この記事では朝食を食べない断食勉強がダメな理由をお伝えします。

朝ご飯を食べない児童・生徒の割合

朝食を食べずに、学校に通う子供がいる事に驚かれる親御さんもいると思います。しかし、数年前から、朝食だけを抜くだけでなく、貧困に苦しむ家庭では「食事は学校の給食だけ」といったことが社会問題にもなっています。もちろん、朝食を抜くのもオススメしません。

ニフティ株式会社が、2021年に「朝起きることと朝食」に関するアンケート調査を実施、小学生と中学生を対象に朝食を食べる割合を調査したデータがありますのでご紹介します。

小学生と中学生の朝食を食べる割合
出典:朝起きることと朝食について | ニフティキッズ 

この調査の結果からは小・中学生の4人に1人が毎日きちんと朝食を食べていないことが分かります。きちんと朝食を食べていないとどのようなことが起きるのでしょうか?

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朝ごはんと学力の関係

子供の体に必要となる栄養を朝から、しっかりと与えられない事になると、学力の遅れにも繋がる恐れがあります。寝ている最中は運動をしてないから、朝起きてもご飯を食べなくても大丈夫と考えている親御さんがいたら良く考えてください。寝ている間、飲み物・食べ物を摂取していない状態の体は低血糖状態にあり、朝ごはんを食べることにより、脳の健康的な働きに必要なブドウ糖を送ることができます。また、このブドウ糖などの栄養が身体に行き渡ることで、身体がシャキッと起き身体が活動を始めてくれます。また、脳にブドウ糖が運ばれることで、学校に着いた頃には脳が働き授業にも集中力を高めて学ぶことのできる姿勢ができあがります。

朝ご飯を食べる中学生

朝ごはんを食べることと学力の関係は、栄養素の摂取と脳の働きに密接に関連しています。朝食を摂ることで身体に必要な栄養素を補給し、脳の機能を最適化することができます。

 

栄養素の重要性

朝食には身体や脳のエネルギー源となる栄養素が豊富に含まれています。特に、朝食に摂取すべき栄養素としては、以下のようなものが挙げられます。

  1. タンパク質: 筋肉や神経の構築に必要なアミノ酸を提供し、集中力や学習能力を向上させます。
  2. 炭水化物: 脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖を供給し、脳の機能を活性化させます。
  3. 脂質: 脳の細胞膜の構成要素として必要な栄養素であり、脳の機能をサポートします。
  4. ビタミン・ミネラル: 脳の正常な機能に不可欠な栄養素であり、記憶力や学習能力を向上させます。

これらの栄養素をバランスよく摂取することで、朝食を食べることが学力向上につながります。

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脳のメカニズム

朝食を摂ることで脳の働きに直接影響を与えるメカニズムもあります。朝食を摂ることで血糖値が安定し、脳に必要なエネルギー供給が確保されます。また、栄養素の摂取により脳の神経伝達物質が正常に機能し、記憶力や集中力が向上します。

脳のメカ二ズムのイメージ

さらに、朝食を摂ることで体内時計がリセットされ、生体リズムが整い、睡眠から覚めた後の脳の活性化が促進されます。これにより、学校や仕事でのパフォーマンスが向上し、効率的な学習が可能となります。

以上のように、朝ごはんと学力の関係は栄養素の摂取と脳のメカニズムによって深く関連しています。朝食を食べることは学習や集中力の向上に不可欠であり、健康的な生活習慣の一環として重要です。

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朝食を食べないことによるデメリット

あくびする学生

朝食を食べないことは、身体や脳の健康にさまざまな影響を与える可能性があります。以下に、朝食を食べないことによる主なデメリットを説明します。

1.脳の働きが低下

朝食を食べないことにより、脳の栄養供給が不足し、その結果、脳の機能が低下します。脳はブドウ糖を主なエネルギー源として利用しますが、朝食を摂らない場合、脳のブドウ糖が不足し、思考力や判断力、記憶力などが低下する恐れがあります。

2. 集中力や学習能力の低下

朝食を食べないことで血糖値が低下し、身体のエネルギーが不足します。その結果、集中力や学習能力が低下し、学校や仕事でのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。また、朝食を食べないことが続くと、学習や仕事への意欲が低下する傾向もあります。

3. 代謝が低下し、肥満のリスクが高まる

朝食を食べないことで代謝が低下し、身体がエネルギーを効率的に消費できなくなります。その結果、摂取したカロリーが脂肪として蓄積されやすくなり、肥満や生活習慣病のリスクが高まる可能性があります。

4. 気分の不安定化

朝食を摂らないことで血糖値の急激な変動が起きやすくなり、その結果、気分の不安定化が生じることがあります。空腹感やイライラが増し、ストレス耐性が低下する可能性があります。

朝食を食べないことは、身体や脳の健康にさまざまなリスクをもたらすことがわかります。健康的な生活を送るためには、朝食を食べる習慣を身につけることが重要です。

集中力が低下している小学生男子

朝食が食べられない時は生活習慣の見直し

子供の成長期においての 1日3食の食事が大切と言われる理由は、脳や身体の成長や日中に活動するために必要な栄養を摂取しなければならない為で、1日3食の食事を欠かせてしまうとパワー不足で身体機能も低下し制限されてしまいます。そして、本来発揮しなければならない、学習や運動もやる気が出なかったり、面倒くさいといった精神状態にも陥りやすくなります。
また、最近の中学生は睡眠時間を削って、夜中まで受験勉強をしていたり、スマホアプリのゲームや友達とのLINEなどに夢中になり、寝る時間が遅くなる夜型活動をする傾向も強く、朝食を食べられない問題にも繋がっています。

夜更かししている中学生女子

そして、夜更かしが多くなれば、朝早く起きる事がしんどくなるのは必然ですし、通学時間の直前に起きてしまうと、すぐに朝食を欲しがることが出来なくなります。
そして、1時間目が終わるころにお腹が空きだし、午前中の授業に集中できない状況や授業中に眠くなるといったことも増えてしまうため、授業の遅れになります。
そのため、親御さんがお子さんの生活習慣を見直すことが大切にもなります。夜の9時以降はスマホを預かるなど、ルールを決めた生活を送り、朝きちんと起きられるように戻してあげましょう。

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最後に

しっかり朝食を摂る子供

現代社会における家庭環境などにより、朝食を取らない子供も増えています。
両親が共働きで忙しく朝食を用意できなかったり、両親が食べないから子供にも朝食を作らないといったことも問題になっています。お子さんの健康的な成長を考えるのであれば、朝食を食べられる方法を考え、きちんと朝ごはんを食べさせ、一日頑張ってもらえるように工夫していきましょう!