【最短で合格】英検2級|一次試験・二次試験まで《プロが教える最強 勉強法》

英検2級は、社会生活に必要な英語習得の証明書で履歴書にも記載可能

英検2級は、大学入試や留学、推薦入試から、就職の際や社会人として昇進などに至るまで、英検の中で最も幅広い世代の人にとって非常に役に立つ英語の資格として認知されています。受験者もこのような理由で、高校生だけでなくさまざまな年齢層に渡ります。

3級以降は、一次試験と二次試験のふたつを合格しなければ、資格は取得できません。
合格率の高い3級と比較すると、2級は受験者の合格率は25%と一気に低くなり、しっかり知識を身につけて臨まなければ合格は簡単ではありません。そのため、3級と2級の間に「準2級」「準2級プラス」もある程です。
2級は、基礎力を固める3級から、さらにそれらを応用する力が求められます。語彙だけでなく、文法項目も追加されますので、最新の2級対策用の教材を活用する必要があります。

【こんな生徒におすすめ】
・英検2級を受けようと思っている
・英検2級の勉強法・対策を教えてほしい
・英検2級合格のためのポイントを知りたい

1. 英検2級について

英検2級の試験に挑む高校生

レベル: 高校卒業(共通テスト)レベル
「身近な英語を理解し、使用することができる」

語数: 3,800~5,100語

一次試験

筆記試験(リーディング・ライティング)85分+リスニング約25分=計110分
リーディング・リスニングは、マーク式
ライティングは記述式

2024年より、新形式となりました!
2024年度より、3~1級の問題の一部がリニューアルされましたので、該当する級を目指す方は、過去問は最新のものにしましょう。
2級を取得すると大学入試や入学後も活用できるところがあるという利点以外にも、英検2級の勉強は実は入試対策にも直結するため、英語の受験勉強においても大いに役に立つのです。高校生・受験生は早めに勉強・対策に取り組むことをお勧めします。

二次試験

2次試験(面接試験)約7分
面接官と1:1の、スピーキングテスト
トピック: 社会性のあるもの
※面接は、3級〜準2級と同じ構成です。

合格率
正答率6~7割程度と予測されます

評価ポイント
答内容、発音、語彙・語法、文法、情報量、アティテュード(積極的にコミュニケーションを取ろうとする意欲や態度)

実施日
第1回:6月 (二次試験:7月)
第2回:10月 (二次試験:11月)
第3回:1月 (二次試験:3月)

受けるだけでもこんなに良いことが!?〈英検のメリット〉2025年最新版

2. 一次試験の勉強法と対策

〈英検の勉強法〉
「英検2級は、4技能のバランスも合否を左右する」
英検は問題形式が一定になっています。つまり、受験級の過去問と対策をきちんとできた上で試験に臨めば、誰でも合格を勝ち取れる可能性はあるということになります。そのためには、準備期間を余裕を持って確保して、学習計画を立てて実行することが大切になります。また、2級ではより4技能それぞれの点数を取れる事が合否を左右するため、各分野で合格ラインまで達するように意識して勉強に取り組みましょう。

〈英検勉強スケジュール〉
「英検2級の準備期間の目安は、3~10ヶ月」
試験対策としてスケジュールを立てることも大切です。
特に、2級くらいになると大学入試レベルとなるため、対策期間はしっかり確保しましょう。
計画を立ててしまえば、あとはその通りに進めていくだけなので、勉強に集中できますし、余裕を持って準備をすれば、慌てずに済む上に、より多くのボキャブラリーも身につけられますし、いいことばかりです。
英検は年に3回(春・秋・冬)実施されます。
実施日を公式HPなどで確認して、逆算して計画を立てましょう。

一次試験の内容と対策

1. リーディング

大問1 短文の語句空所補充 (合格ライン: 10/17問)
単語・熟語4問ずつ、文法3問程度(計17問)

【ポイント】
文全体や空所の前後で判断し、ここには時間をかけてはいけない

大問2 長文の語句空所補充 (合格ライン: 4/6問)
パッセージの空所に適切な語句を入れる
A Bともに説明文、英文1つにつき3問出題

【ポイント】
空所の前後が回答の手がかりになる、繋ぎ語句(for example, howeverなど)にも注目

大問3 長文の内容一致選択 (合格ライン: 5/8問)
説明文やエッセイ、Eメールなどに関する質問の答え4つの選択肢から選ぶ
A Eメール3問 B説明文など5問

【ポイント】
Eメールでは、送信元・宛名・日付・件名も、しっかり確認
説明文は、段落ごとの構成と意味(*「序論」「本論」「結論」)を、念頭に置く
本文と選択肢では別の表現で同じ内容を指している事もあるので注意

大問4 英文要約問題(ライティングトータル合格ライン: 10/16問)
与えられた英文を45~55語に要約する

【ポイント】
「内容・構成・語法・文法」の4つの観点に注意 (*大問4,5共通ポイント)
・内容: 課題で求められている内容が含まれているか
・構成: 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか
・語法: 課題にふさわしい語彙を正しく使えているか
・文法: 文構造にバリエーションがあり、それらを正しく使えているか
各段落の趣旨の部分を一文にして、それをそれぞれ”繋ぎ語句”(結論のso, therefore, 逆接のhowever, and yet, …)で、繋いで作る
段落ごとの趣旨を一文にする際、本文が代名詞になっている場合は必要に応じて名詞に直す事

大問5 英作文(意見論述問題)
指定されたトピックに対して、自分の意見(Yos/No)とその理由を2つ、80~100語で書く

【ポイント】
「定型フレーズ」をおさえておく
①自分の意見: I agree. / I don’t agree. I have two reasons.
②理由1: First,〜.
③理由2: Second,〜.
④結論: For these two reasons, I think〜.

英検2級ライティング定型フレーズ

関連記事:【知らないと損】独学で英検に合格するための7つの勉強方法とは?

2. リスニング

英検のリスニング対策を頑張る高校生

解答時間は、設問につき10秒
(注意)放送回数は、1回のみ
全体の流れと内容を理解&設問の箇所を聞き取る

Part1 会話の内容一致選択 (合格ライン: 9/15問)
※放送回数: 1
男女2人の会話文を聞き、質問に対して4つの選択肢から選ぶ

【ポイント】
2人の声のトーンからも関係性を推察
リスニングは音声に集中、設問を解いたらすぐ次へ

Part2 文の内容一致選択 (合格ライン: 9/15問)
放送回数: 1
50~70語の短い説明文を聞き、質問に対して4つの選択肢から選ぶ

【ポイント】
時の表現・繋ぎ語句を手かがりに、内容の流れを把握

3. 二次試験の勉強法と対策

緊張して面接に臨む高校生

英検公式ページより、バーチャル二次試験を練習できます。
事前に確認しておきましょう!

二次試験の内容と対策

面接時間7分/テーマ: 社会性のある話題
※7割程度で合格点(650点中、460点)

①入室
②面接官に面接カードを手渡す
③面接官の指示に従い、着席
④氏名・受級確認・挨拶
⑤問題カードの受け取り
⑥問題カードの黙読(20秒)・音読
⑦問題カードに関する質問(パッセージに関する質問) *問題カードを観ながらでよい
⑧問題カードに関する質問(イラストの展開説明) *考える時間20秒
⑨問題カードを裏返す
⑩受験者自身に関する質問
⑪カード返却
⑫退室

関連記事:面接や入試の過度な緊張をほぐす!あがり症を克服し緊張に負けない方法

各ステップのポイント

⑥音読
【ポイント】
問題カードの黙読・音読の時に、内容をしっかり把握しておこう
音読に、時間制限はありません。焦らずに、相手に伝わるよう、はっきりと、カンマやピリオドのあとは、少し間を置いて、読みましょう。
大切そうな部分は強調して、内容に音で強弱をつけるのが、ポイントです
わからない読めない単語があったら、自分なりの英語で必ず読みましょう。

⑦パッセージ(英文)についての質問
【ポイント】
名詞は代名詞に代えて、なるべく完全な文として答えよう
「Why〜?または How〜?の質問」
According to the passage,の後に、どちらかの質問がされます。
→答えは、”In this way,” ”By doing so,” ”so” の前にある
答え方: Why〜?→Because〜 / How〜?→By 〜ing
(注意点)
答えの箇所をそのまま答えてはいけない!
⇒答えの箇所には、指示語(this, these, suchなど)がありますので、この指示語が指す内容を具体的に言わないといけません。

⑧イラストの展開説明
「絵の中の人の行動や考えを英語で表す」
3つのイラストの中の文を、ストーリーとして繋げます
【ポイント】
「誰が」「何を」「どうした・どうしていた」を、しっかり英語で言おう。
※物語なので、時制は、過去形・過去進行形で言おう!

⑩絵のトピックに関した質問に対して、自分の意見を述べる/より社会的な質問に対して、自分の意見を述べる
【ポイント】
2文以上で答える
「内容が正しいかどうかより、自分の意見を言えるかどうか」が重要
ただ、単語と文法についてはなるべく正確に言えることは、基本です。
(注意点)
必ずしも自分の考えでなくていいので、厳密になりすぎなくて良い。
ex. I agree. + 自分の意見や具体例.
ex. I think (that)〜 because 理由の文.
For example, 具体例.
So, I think (that) 結論.

合格・採点のポイントはこの3つ!

「音読」「質問への回答」「姿勢(attitude)」の3要素を重視!
特に、アティテュード(姿勢)を意識しましょう。
大切なのは、面接官とコミュニケーションを取ろうとする姿勢にあるのです。
慌てずに、自分の意見を、わかる英語で、正確な発音・相手に伝わりやすい言い方ではっきりと言いましょう!

「英検面接対策」については、こちらの記事もご覧ください!

4. 教材と勉強法

英検のおすすめの勉強法

どんな教材を買うべき?
「英検2級単語帳、英検2級対策問題、予想問題、英検2級総合対策教本」
英検2級に必要な知識・項目のみ網羅しているので、無駄のない勉強ができます。
英検用の問題集や単語帳は、たくさん出ていますので、自分に合うボリューム・レベルのものを最低一冊、やり終えましょう。

過去問は先にやる!
※英検公式ページに、過去3回分の過去問・サンプル問題が掲載されています。必ず、事前に確認しましょう!
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_2/

まず、過去問を解こう!
英検の新しい形式になった過去問を解き、問題と傾向の分析をまずは行います。
英検は、勝手に内容を変えることはないため、過去問を用いた対策はまずやるべき方法となってきます。
また、「時間配分」についても、事前に目安を決めておくことも忘れないように。
2級になるとスピードも必要になる為、わからない問題に時間を費やしてしまわないためにも、各問題ごとに充てる時間配分を目安を決めておきましょう。

分野ごとの勉強法

集中して英検対策を行う学生たち

「語彙(単語・熟語) は、”読みながら” ”意味を頭に置きつつ” ”書く”!」
⚫︎2級の単語は分野が多岐にわたる上に語数も増えるため、単語帳を制覇要!
⚫︎単語は、名詞・動詞が出題率40%!
⚫︎一周目にできなかった箇所にチェックを入れ、復習ではそこだけを再挑戦!
⚫︎例文ごと確認、使い方も覚える!(*長文やライティング対策に直結します)
⚫︎熟語は、とにかくセットで頭にインプット!
⚫︎熟語は、前置詞がポイント!

「文法は、下記の項目の応用問題をできるようにしておく!」
時制、文型、助動詞、接続詞、分詞構文、時制の一致、可算・不可算名詞、関係代名詞と関係副詞の区別、不定詞・動名詞・分詞の区別、など。
⚫︎わからない単語があっても、文法力が有れば意味の推測ができる!
⚫︎2級の文法範囲は高校英語〜受験英語なため全範囲となるので、普段から文法勉強は怠らない!

「長文読解は、”音読” & ”スラッシュリーディング”で内容把握力アップ!」
⚫︎何と言っても「音読」(声を出して読むこと)!
(*スピーキング・リスニング対策にも直結)
⚫︎「スラッシュリーディング」で、英文構造を正しく把握!
〜スラッシュリーディングとは?
意味・文法のまとまり毎にスラッシュ(/)で区切り、視覚的に構造を把握しやすくして、読む技法。
⚫︎2級になると長文読解にスピードも求められますので、英語の長い文章を限られた時間内に読むため、「各段落ごとの趣旨」を読み取れるように、「誰が何をどうしたのか?」を瞬時に読み取れる様に!
⚫︎2級の長文内容は、社会問題から文化など多岐にわたる為、普段から色んなジャンルの文章に慣れておく事で、英検合格への近道となる!

本番の試験の雰囲気

「英作文は、何より”正確さ”重視!」
「正しい英文を書く」ために必要な勉強とは?
⚫︎英文の構造を理解しよう!(”文型”を理解しておくこと)
⚫︎英検のライティングはパターンがあるため、教材や過去問でパターンを覚えておこう!
⚫︎身につけた文法をフルに活用!
⚫︎スペルミスに注意!
⚫︎英作文は減点法になるため、何かを書きましょう!
(*わかる部分だけでもいいので「書く」事が、大切)
⚫︎間違っていると×になるので、自信のある語彙・文法を使ってまとめる!
⚫︎英作文も、普段から社会性のあるテーマに慣れておき、自分の意見や理由も言えるようにしておこう!

「リスニングは、耳慣れとスクリプト音読で鍛える!」
⚫︎5W1Hをしっかり聞き取る!
⚫︎英語特有の音・アクセント・読み方・音のつながり・音の消失に慣れよう!
⚫︎質問の答えになる部分をしっかり聞き取れるように!
⚫︎英語のまま聞いて場面が浮かぶようになろう!
⚫︎シャドーイング・リピーティング・オーバーラッピングなどの技法で鍛えよう!

〜シャドーイングとは?
音声を追いかけて真似して言うリスニング勉強法。
文字だけの勉強しかしていないと、ネイティブの言い方・話し方を理解できません。日本語と全く異なるアクセントと強弱の激しい英語、音が連結して繋がって聞こえる英語、など、聞いたことがないと聞き取れないのです。

〜リピーティングとは?
音声を聞いた後に復唱するリスニング勉強法。
リピーティングは、学校の授業でも、先生の後に続いてみんなで発音したりしますね。それと同じやり方の勉強法。
スクリプトはなるべく見ないで、聞いた内容をリピートしていく。
※スクリプトは見ない方が効果的だが、最初は、聞いた後に見ながら復唱してもいいです。ワンフレーズずつ進め、慣れてきたら、止めるタイミングをのばしていきます。

〜オーバーラッピングとは?
スクリプトを見ながら音声と同時に言うリスニング勉強法。
”overlap”とは、「重なり合う」と言う意味です。最もポピュラーなリスニング勉強法のひとつ。
同時に行うことで自分のズレなどにすぐ気づけたり、正しい発音がすぐ身につく。
英語特有のイントネーション(抑揚)やリズムに慣れる効果があり、ネイティブの発音スピードにも慣れていける。

「スピーキング(面接)は、すぐ答えられるようにアウトプット練習を!」
⚫︎本番を想定して、シミュレーション練習をしておこう!
⚫︎当日までに英語を発する事に慣れておこう!
⚫︎事前に想定した回答やフレーズを覚えておく!
(*挨拶・質問の答え方・分からなかった時の聞き方)

関連記事:大学受験が有利に!高校生にオススメの英語資格3選と目的別比較リスト

5.合格のためにおさえておこう「面接フレーズ」!

英検の問題形式はパターン化されていますので、事前にしっかり準備して臨むことが前提とされています。特に、普段英語でのコミュニケーションに慣れていない人が多いため、スピーキングテストでなんて答えていいか分からず無言になったままにならないためにも、すぐに英語で応答できる様、二次試験で必要なフレーズを場面ごとに、覚えておきましょう。

①入室時
”Hello!”
②問題カードの受け取りと返却時
”Here you are.” (どうぞ)
③着席するよう言われた時
”Okay, thank you.” (わかりました、ありがとうございます)
④”May I have your name, please?”と聞かれた時
”My name is 〜.”
⑤何か言われた時
(例)「〜してください」→”Alright.”/ ”I understand.” / ”Okay.”
⑥退室する時
”Bye. Have a nice day.” (さようなら、良い1日を)
⑦聞き取れなかった時
「もう一度お願いします」
”Pardon?” ‘
”I beg your pardon?”
”Could you say that again?”
⑧質問にすぐ答えられなかった時
”Let me see…”(ええと…) / ”How should I say…” (何と言えばいいのか) / ”This is a difficult question…” (それは難しい質問ですね) / ”Well…” (ええと…)

英検の二次試験の面接の様子

まとめ

英検2級は、レベル・内容共に、入試と共通しています。
なので、並行しての勉強は相互的にプラスになるのです。
その分、「入試対策標準レベル」の知識と理解力が必要なため、2級対策は十分余裕を持って取り組むことをお勧めします。
面接試験では、まずリラックスしましょう。
入試対策・受験・将来のため・ビジネスで英検2級を取得したいとと考えている人は、これらの勉強法・対策を是非参考に、準備を始めてみてください。