高校入試での英語の勉強法や裏ワザについて、これまで解説してきましたが、今回は本番での取り組み方について、お話ししていきましょう。
「各問題の時間配分や取り掛かる順番」を事前に過去問分析をして工夫することは、高校入試で実力をしっかり発揮するのに必要な事なのです!
【こんな生徒におすすめ】
・高校入試の英語の試験で、時間配分についてどうしたらいいかわからない
・高校入試英語のそれぞれの時間配分の目安を知りたい
・高校入試の英語の模試で時間が足りなくなるので、どう改善したらいいのか教えてほしい
・高校入試英語で、優先すべき問題があれば知りたい
試験の最大の障壁は「時間が足りない」!

入試本番での一番の多い悩みは「時間が足りなくなってしまう事」!
今までの普段のテストや模試でも、こんな経験はありませんでしたか?
- 時間が足りなくなり、最後の方になると、ほとんど読めないまま勘で回答している。
- 時間がもう少しあれば、解ける問題は確実に増えるはず…。
「時間配分」は入試本番でも合否を左右する大切なポイントです。過去問分析・入試対策の一環として必ず目安を決めておきましょう。
ただし、本番までに勉強を続けていくうちに、実力は上がっていくため、直前に再度、時間配分については見直すのがおすすめです。
では、一体効率のいい時間配分はどのように組み立てていけばいいのでしょうか?
今回は「各問題の時間配分や取り掛かる順番」など入試本番での時間配分について説明していきます!
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1. 解決策〜まず、注意すべきポイントとは?

① 自分が解ける時間を把握する
解くための時間配分は、人により異なります。テキストに載っている目安時間などはあくまで参考にして、大切なのは、入試問題全部を時間内に自分が解き終えるにはどのくらいかかるのかを、大問ごとに計算してバランスよく決めましょう!
②「長文読解」「英作文」に時間をかける
配点の高い「長文読解」「英作文」問題に、たっぷり時間を充てましょう!
③ 時間を無駄にしないこと
本番で、どうしてもわからない問題に当たったら、飛ばします。全て解き終えた後に、確保してある見直し時間の中で、解き直しましょう!
関連記事:【高校受験】本番で差がつく!プロが教える入試英語の裏ワザ8選!!
2. 問題別時間配分対策について
では、次に、大問別の時間配分について解説していきましょう。

① 単語記述・単語選択・並べ替え問題などの「語彙〜文法問題」
『時間はかけません』
特に、選択問題には『一問30秒』が目安です。
記述のものであっても、単発の知識を問う語彙・文法問題には、時間はかけていられないのが、実状です。
問題文を読む必要はありますが、問題文自体短いため、一読で判断しましょう。
回答についても、知識を問うものは、知っていれば一瞬で正解を選べるので、他の選択肢を見る必要はありません。
②「長文読解問題」
『長文読解には十分に時間を確保せよ!』
長文読解は、配点も高く最も時間も要する重要な問題ですが、同時に、1番対策が立てにくい問題なんです。
なぜかと言うと、結局、いくらさまざまな文章を読んでいても、試験では、どんなテーマ・内容のものが出るか、決して分からないからです。
運が良ければ、自分にとって読みやすい文章だったり、時にはそれと逆で、非常に読みにくく話が見えてこないものに当たることも。
そのため、結論としては他の問題よりも長い時間を確保しておくべきでしょう。
目安としては、『大問につき10~15分』。長文問題は複数出題されるため、ボリューム・難易度・設問の数に合わせて微調整をしてください。
③「英作文問題」
『英作文は実は点取り問題』
実は、意外に思えることかもしれませんが、長文問題に反して英作文問題は、先にテーマは用意されているものの、難解なわかりにくいものはなく、基本の知識を身につけてさえいれば、だれでも問題文は読めるような内容になっているため、難解な長文に当たってお手上げというような事態にはなりません。
つまり、英作文は、受け身でない問題のため、自身で如何様にもコントロール可能という事なのです!
なので、英作文というだけで、臆せずに、しっかり時間を確保した上で、諦めたりせず、書ける部分だけでも書くようにしてください。
もし、時間が足りない場合は、自分の意見を表す適切な英語を見つけるのではなく、仮にそれが自分の意見と異なったとしても、確実に書ける自信の持てる英語を使って書くようにします。配点も高いため、英作文は諦めないこと。何かしらを正確に書き、文として成立するものを書きましょう。
そためにも、普段から英作文問題に慣れておく必要がありますね。
ただし、回答を考えてから取り組むため、時間はかかります。自分にとって必要な時間を確保しておく事が大切ですね。
『英作文にかける時間は、5~10分』を目安としましょう。
④「リスニング問題」

『リスニングは、止まってはいけない』
リスニング問題は、音声を聞く時間が決まっているため目安は設定不用ですが、2つの大切なポイントがあります。
- 問題に先に目を通しておくこと。
- 音声が始まったら、その流れに従って解いていきましょう。考えていると次にどんどん進んでしまい、遅れをとると取り戻せません。
⑤「見直し時間の確保」
そして、最後に『見直し又は解き直しの時間を確保』しておきましょう!
『目安としては、5分程度』
時間配分をギリギリに設定してしないようにしましょう。
まず、どんな問題が出るかわかりませんから、余裕を確保しておくことは必要ですね。
また、最後に見直しの必要や解けなくて飛ばしていた問題の再取り組みも必要な場合があるため、なにかミスをしていないかの確認も含めた、「見直し時間の確保」もしてください。
そして、余裕を持たせることには、気持ちの安定感にも繋がります。
焦ってバタバタしてしまうと、分かるものもわからなくなってしまうので、試験において余裕を持つことは、大切な事なのです。
関連記事:そうだったのか!高校入試の英語長文読解で高得点がとれる5つのポイント!
3. 各問題に取り掛かる順番は?
取り掛かる順番については、基本的に進度のままがいいと考えます。
しっかり、事前に問題対策・時間配分をしておけば、本番で慌てる必要もなく、下手に順番を変えて、混乱してしまっても大変です。
もし、順番について工夫したい人にはいくつかアドバイスをお伝えしておきましょう。
「優先すべき問題を優先する」
自分が自信のある問題、時間のかからない問題を、優先的に済ませることは、効果的。残りの時間で余裕を持って、その他の問題に取り組めます。
例えば、語彙・文法問題などの選択問題は、後で時間が足りなくなり解けるものも解けなくなるという事態を回避するために、先にこなしておくのも得策です。
そして、時間のかかりそうな長文問題は、最後に余裕を持って取り組むとより効率的に回答できるでしょう。
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まとめ

英語に限らず、あらゆる試験で、「時間配分」や「解く順番」は対策をしておく事で、実際に結果が変わってきます。
英語の場合、時間をかければわかるという場合が多いため、高校入試で合否を分ける要素のひとつは「読む・解くスピード」にあります。
早く読めるようになれば、早く解答できるようになり、最後に見直す確認の時間も持てますね。
まずは、志望校の過去問分析をして、そこから対策を立てていきましょう。













