そうだったのか!高校入試の英語長文読解で高得点がとれる5つのポイント!

【こんな生徒におすすめ】
・長文読解が苦手な人
・長文読解の勉強方法を知りたい人
・どうすれば長文読解で点を取れるようになるのか知りたい人
・長文読解で高得点を取りたい人

英語が高校入試を左右する!

高校入試において、英語は合否を左右する最も重要な科目となります。
まず、実際の入試問題の内容はどのようになっているのか、みてみましょう。

入試問題の内容

⑴リスニング
⑵文法
⑶対話文
⑷資料を読み取る読解
⑸長文読解
⑹英作文

この中で、最も重要かつ苦手な人が多いものが、「長文読解」になります。
なぜなのでしょうか?

長文読解が苦手になる理由

長文読解が苦手な女子生徒

(理由1) 時間が足りない
(理由2) 英文を正確に読めない
(理由3) 設問の意味が正確に読み取れない
(理由4) 学校であまり扱わないので、やり方がわからず、慣れていない

「長文読解」は、特に配点が高く置かれ、また、点を上げていくには1番時間を要するものになります。よって、「長文読解を制覇すること」が高校入試の合否に不可欠であり、同時に、早期から対策を立てていかないといせません。
では、長文読解で点をとれるようになるには、一体どう勉強していけば良いのでしょうか?英語が苦手な人、長文読解が特に苦手な人、英語は苦手ではないが長文読解で高得点を狙いたい人へ、その効率的な勉強方法と特にポイントとなる実践的なコツをここで全て教えます!

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1 高校入試長文読解力に必要な5つの力とは?

長文読解力をつけるということは、英語力を総合的につけることになります。
つまり、何かが欠けていると、合否にも影響を与えることになります。
ずばり、合格するために必要な長文読解力を得るために必要な5つの力とは?

1「単語力」
2「文法力」
3「長文読解慣れ」
4「音読」
5「スピード」

になります。

では、具体的にこれらを上げていく勉強方法・コツについて、次の項目で解説しますね!

2 高校入試長文読解で高得点を取る10の勉強方法とコツ

勉強法10箇条

①文章の構成を意識して読む!

「段落ごとの主張を把握して読んでいく」

文章は、基本的に、「導入・本文・結論」に分かれて構成されています。まず、この事を意識して読む必要があるのです。
そして、段落ごとに、言いたいことが分かれています。段落ごとの主張を把握して読みます。
その上で、全体の意味つまり文章の意図を把握していくこと。
また、内容のなかで、強弱をつけて読むことも大切です。大切な箇所、そうでない箇所、の2箇所に意識的に分けて読みます。そうする事で、読むのも楽になり、また、問われるのはこの前者、つまり、大切な方の箇所になっているため意識する事で、判断を間違えにくくもなるでしょう。

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②英文の構造(文法力)を正確に読み取る!

英語の長文の紙

スラッシュリーディング「前から読む」+ 文の大事な要素を読む「誰が何をどうしたのか?」

英語の語順と、日本語の語順が異なるため、逐一きちんと和訳してしまうと、時間がかかります。
和訳問題になっている場合を除いては、「大まかな意味を把握する」だけでいいのです。
なので、下記のように、「意味の塊ごとに分けながら、大事な部分とそうでない部分と強弱の差をつけながら、誰が何をしたのか?に焦点を当てて把握していきます」

Who / read books to Mike / at night / when he was a little boy?
誰が / マイクに本を読んでくれたのか / 夜に /彼が小さかった頃」
このように、英文は、重要な部分は先に出てきます。この後に、細かい情報がついてきます。この強弱をつけて解釈すると、何を言いたいのかがクリアになっていきます。

③時間を無駄にしない!

「読み進めながら、順番通りに効率よく設問を解いていく」

入試全体にも言える事ですが、長文読解は特に時間を要するため、時間を無駄にしない事が大切になります。
では、どのようにしたら、効率的かつ正確に読みながら問題に対応できるのでしょうか?

  • step1 設問を先にざっと把握(読む必要はなく、どの箇所で設問が出るかなどの把握をする)
  • step2 本文を、順通りに読み進めていく(後戻りはしない)
  • step3 設問が出てきたところで、その設問を解く
  • step4 まとめの問題においても、段落ごとに読み終えたところでその都度解いておく

このような手順で取り組んでいくことで、無駄な時間を節約しつつ、設問も正確に判断しやすくなります。

④知らない単語・表現は、前後の文脈で推測!

長文において、知らない単語・わからない表現の出現は避けられません。かと言って完全に無視するのでなく、しかし、からないものは考えてもわからないので、時間は取られないようにしながらも、前後の文脈つまり意味のわかる部分から推測しつつ、読み進めていきましょう。

とはいえ当然「単語は命」。普段から入試直前まで、単語の勉強は怠らないようにしましょう!
中学までに習う単語は2500語程度です。

中学3年生になってからは、中3で習うものだけでなく、これまでに学んできた単語の復習も兼ねた勉強をします。また、熟語も大切です。熟語は、知らないと意味の予測がつかなかったり、問題で出された時にまったくわからないとなってしまうため、熟語も点差を生む重要な要素となります。

関連記事:忙しい中学生の味方!短時間で成果を出す“勉強の質”を高める方法

⑤読む速度を上げていき、「時間配分」を意識して勉強する!

時間配分の時計のイメージ

長文読解にはどうしても時間を要します。しかし、長文に時間を取られて他の問題が疎かにならないよう、気をつけましょう。
特に長文問題は難しい中で、その他の問題でしっかり点数を得ることは必須になります。
まず、長文を読むスピードを上げる努力をします。意識をしないと速度は上がりませんので、意識を変える事に鍵があるのです。

また、入試対策として「時間配分」も意識しなくてはいけません。
テキストに載っている時間の目安に取り組みます。また、受験する高校入試の制限時間を参考に、各問題ごとの大まかな配分を事前に決めておいてください。
特に、時間のかかりそうな長文読解の配分は余裕を持たせるように設定しておきます。

⑥接続詞・接続副詞の活用

長文を効率的かつ正確に読むポイントは、「接続詞・接続副詞」を大いに活用することです。
これらは、長い読解を読み取るのに大切な「ディスコースマーカー」となります。
簡単にいうと、前後の文脈を示してくれる単語たちのことを指し、実はこれらをしっかり活かすことが、どんな長文読解においても、大切なポイントになっているのです。
逆に、この存在を無視してしまうと、文脈の流れや関係が掴みにくくなり、読み進めていくうちに迷子になってしまいます。
このことについても、あまり学校などでは教えていないかもしれませんので、下記のリストの単語を、これからはしっかり活かして取り組んでいきましょう。

[ディスコースマーカー一覧]

so/therefore/thus/consequently「だから、それゆえに、従って、結局」(結論)
though/although「〜だけれども」(逆説)
but/however「しかし、しかしながら」(譲歩)
also/furthermore「また、さらに」(追加)

⑦代名詞に注意!

代名詞のTHAT

英文では、日本文と異なり、一度出てきた人・ものは、代名詞に置き換えられてしまうのです。なので、代名詞が、前に出てきた誰・何を指しているのかを、把握しながら読んでいく必要があるのです。
また、「itには、前に出たものを指すだけでなく、前の句・文(前の内容)を指す働きや他にも多くの使い方がある」ために、要注意です。言い換えると、itを読み取れることは高得点につながるでしょう。

[長文で鍵となる代名詞一覧]

it
:「それ」という意味の場合、ほとんどのものをさせるため、一番使われる代名詞。それ故に、読み飛ばしがちになるので気をつけましょう。
基本的に、前に出たもの・内容を指します。
また、「時・天気・距離・状況」などを示すこともあります。
また、「形式主語のit」もあるため、どの用法かも含めて、大切な代名詞。

he/she/they
: 登場人物が複数の場合は、特に誰を指しているのか、認識しつつ読み進めます。theyは、人・ものの複数を指すので、曖昧になりがちです。「彼ら」なのか「それら」なのか、明確にしましょう。

this/that
: thisは、前に出てきたものや内容・これから言う内容を指します。「これ」とは何のことか、確認しつつ読みます。thatは、前に出てきたものや内容を指します。「それ」とは何のことか、確認しつつ読みます。

these/those
:複数のものや内容を指します。「これら」「それら」が何を指しているのか、明確にしながら読みます。

one
:前に出てきた名詞を限定しないで指す時に使います。限定されている時には、itになります。また、一般の人を指す時にも用いられます。数の1ではない、代名詞のoneに注意しましょう。

関連記事:見落としてない?実はこんなにある関係代名詞thatの様々な注意点!

⑧長文読解に慣れる!

Practice makes perfect! (習うより慣れよ)
という諺があるように、外国語学習の基本の姿勢は、これになります。

最初に触れた様に、なぜ長文読解が難しいままかの原因の多くは、これに尽きます。単語と文法だけの勉強のままでいては、いつまで経っても長文は読める様にも解ける様にもならないのは、当然ですよね。

④でも書いていますが、長文読解の勉強も、単語と文法と並行して始めましょう。
また、読むだけでなく、問題を解くことにも慣れておく必要があります。
中学英語では、読めるだけで解けるものがほとんどではありますが、そうでない問題も出てきますし、文法や単語の知識を問うものもありますので、総合的な力をつけるために、長文読解に慣れておくことは、必須になります。

⑨音読のススメ!

英語のテキストを音読する女子学生

実際、英語がどうしても伸びない、毎回点数が悪い、という生徒さんを、他の講師から経験の多い自分に依頼される事も多いのですが、特にスパルタで教えている訳でないのに、ほぼ確実に成績は上がります。講師としては大変喜ばしいことなのですが、ここで、では何が成績が上がる要因となっているのでしょう?

答えは、おそらく私の教え方の特徴のひとつに、「自分の言葉で読んでもらう」があります。
当然、発音の確認という目的がまずあるのですが、もっと奥深い真の目的、それは、「体で身につけてもらう」事にあるのです。

また、実は、音読できること=読めるということになります。そして、音読できると、読むスピードも格段に上がります。
つまり、いいことしかない「音読」。
日本では学校や塾などであまり重視されない傾向にありますが、言語習得の第一要素は「音読」にあるのです。高得点を狙いたい人、差をつけたい人、英語力を一気にあげたい人は、「音読」を心掛けてみましょう。

関連記事:英語の勉強に音読は意味がない?英語力を伸ばす「音読」の効果を徹底解説!

⑩過去問と入試対策テキストを活用!

「過去問で出題傾向と自分の今のレベルを知る&長文読解問題のテキスト・入試対策テキストを活用」

夏休みからは、長文読解問題・入試対策問題集を開始しましょう。ポイントは、入試問題相当の問題に慣れておくことになります。特に、文法においては、単元ごとの勉強になれていますので、いざ総合問題として出されるとどの単元なのか判断がつかないという懸念が出てきます。普段から、総合問題に慣れることで、本番でももたつくことなくスムーズに解答できる力をつけておきましょう!
また、過去問を確認しましょう。「出題傾向」と「自身の今のレベル」を知ることが目的です。どんな問題が出るのか事前に確認して、テキスト選びをします。また、今の自分のレベルを知り、合格のために、今から合格レベルまで到達するにはどのくらいの勉強が必要か見据えて、計画を立てましょう。

入試の英語のギモンに回答!

受験生の皆さんからのよくある質問に答えましょう!

Q. 文法の勉強と長文の勉強のどちらが、大事ですか?

A.大前提として、文法の知識がないと読めません。文法勉強を優先してください。また、長文問題の中にも文法を問うものもあります。
しかし、文法の勉強だけにしていると、長文読解力がつかないまま、入試になってしまうので、短い長文から始めて徐々に入試問題を意識した長文読解の勉強へシフトしていきます。
つまり夏休み以降からは、「文法の勉強と長文の勉強をうまく並行して進めること」が、必要になります。

3 実は避けるべき!!やりがちな勉強の仕方とは

文字を書く手元

非常に多くの生徒に見られる勉強においての注意点があります。それは、長文読解に限らないのですが、特に長文読解に取り組む際に、わからない箇所を調べながら、読み進めたり問題を解く生徒がいます。

「調べながら英文を読む」

これだけは、絶対に避けましょう。
この行為は、例えていうなら、他人に持ち上げてもらって逆上がりをしているのと同じこと。自分の力はほぼ使っていない事になるのです。
目的は、今読める事にはありません。入試で、自力でどれだけ読めるようになれるか、にあるのです。つまり、自分の頭で考えて、推測して、鍛えなければ、力はつかないという事です。
なので、常に本番として取り組み、答え合わせの時に、わからなかった部分を調べる事にしてくださいね。この行為こそが、あなたの実力を養う方法なのですから。

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まとめ

これから高校入試に向けて、英語の勉強も、本格的に開始していく時期になってきますね。Time is money、時間は宝です。First come, first served、勉強も合否も早い者勝ちという事です。今回「高校入試の英語長文読解で勝つための勉強方法とコツ」を、徹底解説しました。どれも今すぐに開始できると思いますので、しっかりメモをして、高校入試までに、これらを実行して、無事高得点を取れるまで上達できる事を期待していますね