【簡単3ステップ】過去完了進行形(had been doing)を楽々完全マスター!

今回は「英語の時制」の中の『過去完了進行形』についての解説をしていきます。
おそらく時制の中で最も難しいと思われている過去完了進行形ですが、きちんと理解すれば、難しい→簡単!へと楽々マスターできるのです。
過去完了進行形をスムーズに身につけてもらうため、9つのポイントを3つのステップに分けて解説しますので、順序に従って学んでいきましょう。

【こんな生徒におすすめ】
・過去完了進行形とは何なのか全くわからない
・過去完了進行形の意味や訳し方を知りたい
・過去完了との違いなどが分からない
・過去完了進行形の使い方について知りたい

1 過去完了進行形の形・訳し方・意味・例文・特徴・注意点

過去完了進行形とは?

過去完了進行形とは?

:had been doing
訳し方: 「〜し続けていた」
意味: 『過去より前(大過去)から始まり、過去のある時点まで継続していた動作』

過去完了進行形の例文

I had been playing the piano for almost two hours when my father came home.
「父が帰宅した時、私は2時間くらいピアノを弾いていたところでした。」

ピアノを弾く中学生


⇒例文解説
「父が帰宅した時(過去のある時点)より2時間ほど前(大過去)から、父が帰宅した時(過去のある時点)までの間、私は2時間くらいピアノを弾くという動作を継続していた」という事。

〈特徴を見てみよう!〉
形を見てお気づきのように、「過去完了」と「進行形」を合体させた形になります。つまり、意味も使い方も過去完了と進行形を合わせたものになります。
過去完了の形(had done) + 進行形の形(be doing) = had been doing

〈注意点〉
そもそも、「進行形」とは、「動作動詞」のみに派生する形なので、下記のような「状態動詞」は進行形にはできないため、おさらいにもなりますが、ここで改めて、確認してください。
つまり、過去完了進行形も、状態動詞の場合は、存在しないのです。

・likeなどの好き嫌いの動詞
・know, rememberなどの知識の動詞
・need, want, think, believeなどの心理状態の動詞
・have, ownなどのような所有の動詞

その他の例文も見てみよう!

They had been playing in the park till it got dark.
「彼らは暗くなるまでずっと公園で遊んでいました。」
My mother had been cooking in the kitchen before we got up.
「私たちが起きてくるまで母は台所でずっと料理をしていました。」

関連記事:本当は超簡単⁉高校英語時制 『過去完了形』とは?

2 過去完了進行形の否定文と疑問文

では、《過去完了進行形の否定文・疑問文》についても覚えましょう。

過去完了進行形の否定文・疑問文

否定文: had not (hadn’t) been doing
疑問文: Had S been doing〜? -Yes, S had. / No, S hadn’t.

過去完了進行形の否定・疑問の例文

I hadn’t been studying for one hour when you called me.
「あなたが電話をくれた時、私は1時間勉強しているところでした。」

勉強する現代日本の学生

Had you been reading for hours till I returned?
-Yes, I had. / No, I hadn’t.
「私が帰るまで何時間も読書をしていたのですか。」

How long had you been waiting to enter the museum?
「美術館に入るまでどのくらい待ち続けましたか。」


完了形の否定文・疑問文の作り方は同じ!
完了形、つまり、haveで始める文の否定文・疑問文の作り方は同じ。
否定文は、haveの後にnotを置き、疑問文は、haveだけ前に出しましょう。

関連記事:高校生必見!「過去完了形疑問文」の作り方・訳し方・答え方を3つのポイントで解説

3 過去完了形との違い

時間

過去完了形と過去完了進行形の何が違うの?
まず、過去完了形があり、その進行形が過去完了進行形だという事を、理解しておきましょう。つまり、過去完了形をさらに進行形にしなくてはならない場合にのみ、過去完了進行形を用いるのです。

形の比較

過去完了形の形: had done
過去完了進行形の形: had been doing

意味・訳し方の比較

過去完了形:”完了・経験・継続・大過去”と複数の用法があるので、それに応じて和訳は異なる。
過去完了進行形:過去完了形の”継続”の用法 + 動作動詞の場合 → 過去完了進行形となる。
和訳は「〜し続けていた、〜し続けているところだった」

〈例文で比較〉

I had already finished playing the piano when my father came home.
「父が帰宅した時、私はすでにピアノを弾くのを終えていました。」
I had been playing the piano when my father came home.
「父が帰宅した時、私はピアノを弾いていました。」


上の文は、過去完了形の”完了”ですね。
父が帰宅した時という過去のある時点までに、それより前の大過去から行われていた行為が完了してしまっていた、という場合。

下の文は、過去完了進行形の文ですね。
父が帰宅した時という過去のある時点まで、それより前の大過去から行われていた行為が継続していた、という場合。playが動作動詞のため、過去完了をさらに進行形にします。

関連記事:みんながつまずく単元「if」(過去形) 完全解説!

過去完了進行形まとめ

時制の中でもとりわけ難しいとされている過去完了進行形ですが、ポイントと例文をきちんと知ることで、何も難しくない事に気づけたらもう過去完了進行形はあなたのものです!
沢山例文を見て、実際にどのように使われるのかを、体感としても経験として積む事を心掛けましょう。そして、さらにレベルを上げるには、自分で英文を作成してみる事です。
過去完了形との違い、その他の時制との違いを理解して使い分けができるようにしましょう。