「勉強時間より“雑談”!? 信じられないかもしれませんが…」
「テストで高得点を取る子の家庭には、ある“共通点”があります」
そう聞くと、きっとあなたはこう想像するはずです。
「毎日何時間も勉強している」
「塾や通信教材をフル活用している」
「親が徹底的に勉強を管理している」
しかし、最新の調査で明らかになったのは、そんな予想をくつがえす驚きの事実。
なんと――「家での雑談が多い家庭ほど、テストに強い」という結果が出たのです。
この調査結果を知った教育関係者からは、
「まさかそんな単純なことで？」
「いや、これは深い理由がある」
と意見が真っ二つに。
果たして、“雑談”と“学力”の間にはどんな関係が隠されているのでしょうか？
ここから先を知れば、きっと今日から家庭での会話の仕方が変わります。
「なぜ“他愛もない会話”が成績を変えるのか？」
調査は、全国の小中学生とその保護者3,000組を対象に行われました。
「1日の家庭での雑談時間」と「定期テストの平均点」を照らし合わせると、
雑談が1日30分以上ある家庭は、15分未満の家庭より平均点が約12点高いという驚きの差が出たのです。
しかも、この雑談の内容は、勉強の話に限らないのがポイント。
ニュースや本の感想、学校であった出来事、ペットの様子、昔話…
一見、学力とは関係なさそうなテーマが多いにも関わらず、結果は明らかに“雑談多い派”の方が成績が良い。
なぜこんな現象が起きるのか？
教育心理学者によれば、その理由はこうです。
- 語彙力・表現力の自然な向上
- 思考の柔軟性が鍛えられる
- 記憶の定着に必要な「関連付け」が増える
つまり、雑談は“勉強の前準備”として脳をウォーミングアップさせる効果があるのです。
しかし、ここで注意しなければならないのは、雑談なら何でもOKではないということ。
間違ったやり方では、むしろ逆効果になることも…。
関連記事：
「ただ話すだけじゃダメ…“成績につながる雑談”の条件とは？」
では、成績にプラスになる“雑談”と、逆にマイナスになる“雑談”はどう違うのか？
教育現場で観察されたケースをもとに整理すると、こんな特徴があります。
【プラスになる雑談】
- 子どもが考えて答えられる質問がある
例：「今日の社会の授業で一番驚いたことって何？」 - 親も自分の意見や経験を話す
例：「お母さんも中学の時、それ苦手だったけどね…」 - 会話が一方通行ではなく、双方向でキャッチボールになっている
【マイナスになる雑談】
- 愚痴や批判だけで終わる
- 子どもが口を挟む隙がない
- 勉強や成績のプレッシャーに直結する内容ばかり
この違いを見ればわかるように、“雑談”の目的は情報のやり取りではなく、考える機会を増やすこと。
実際、テストに強い子の家庭では、「宿題やった？」よりも「今日は何が面白かった？」の方が圧倒的に多く使われていました。
そして、ここがさらに面白いポイントなのですが――
雑談を多くする家庭ほど、子どもの自己肯定感も高い傾向があるのです。
自己肯定感と学力の関係性を知ると、雑談の価値が一気に見えてきます。
関連記事：
「雑談が“学力＋メンタル”の両方を支えるワケ」
自己肯定感が高い子は、間違いを恐れずに挑戦できます。
テスト勉強中でも、「間違えたら終わり」ではなく「間違えから学べる」と考えるため、結果的に伸びやすいのです。
家庭での雑談は、この自己肯定感を支える土台になります。
「あなたの話は大事だよ」「あなたの意見は聞く価値がある」という空気が日常的にあることで、子どもは自分の考えを臆せず発信できるようになります。
そして、この“発信の習慣”こそが、国語の記述問題や英語のスピーキング、理科社会の記述式問題で力を発揮します。
勉強の時間を増やすよりも、家族との会話を充実させる方が得点アップにつながるというのは、決して不思議ではないのです。
関連記事：
「今夜からできる“成績が伸びる雑談”の始め方」
もし「うちはあまり雑談がないかも…」と思ったら、今日からこう始めてみてください。
- 夕食の時に“今日の一番面白かったこと”を一人ずつ話す
- ニュースや天気の話から、「あなたはどう思う？」と質問する
- 親の失敗談や昔話を交える（安心感を与える効果大）
最初はぎこちなくても構いません。
大切なのは、“会話を増やす”ではなく“考えを交わす”ことです。
そして覚えておいてほしいのは――
雑談はタダでできる最高の家庭教育だということ。
今夜の食卓から、あなたの家庭の会話が未来の学力を変え始めます。
