英語の勉強がいまいち楽しめていない場合、英語の勉強という硬い面しかまだ知らない可能性があります。
実は、教科書には載っていない英語が楽しくなるような英語表現がたくさんあります。
普通の意味からは想像できないような表現を知ることで、楽しみながら英語が学べるので、息抜きとしても、是非活用してみてはいかがでしょうか。
単に面白いだけでなく、この成り立ちから背景にある文化や歴史まで学ぶ事ができるので、これは、外国語学習において、非常に大切な視点であり、世界もグッと広がります。また、日本語ではどういうだろう?というように、母語にも立ち返り、それと同時に日本語と英語を比較・リンクさせて考えるようになるので、英語の勉強を継続していくにあたり、プラスになります。
では、実際どんなものがよく使われているのか、カテゴリー別に見ていきましょう!
【こんな生徒におすすめ】
・英語がつまらないと感じている人
・英語を楽しく学びたい人
・英語の面白いフレーズを知りたい
1. 動物の入ったフレーズ
英語には動物を用いた表現が沢山あります。日本でもお馴染みの動物でよく使われるものをまとめてみました。
❶ rain catts and dogs
猫と犬が同時に降る→「土砂降りだ」
How was the weather there yesterday? -It’s raining cats and dogs.(昨日そっちの天気はどうでしたか? -土砂降りだったよ)
❷ when pigs fly
豚が空を飛ぶ時→「あり得ない」
信じられない事が起きた時に用います。
I will marry him when pigs fly. (彼と結婚なんて有り得ない)
❸ butterflies in my stomach / have butterflies
私のお腹の中のちょうちょ/ ちょうちょが中にいる→「ドキドキ・ソワソワする」
お腹にちょうちょがいるようにむずむずするという事から、なんか緊張する、という連想ですね。
I always have butterflies in my stomach before big tests.(大事なテストの前はいつも緊張します)
❹ eat like a bird/horse
鳥/馬のように食べる→「少食 / 大食」
これはわかりやすい表現ですね。
He is trying to lose weight by eating like a bird.(彼は鳥のように少食にすることで体重を減らそうと試みている)
❺ Hold your horses
馬を止めて→「ちょっと待って」
馬車の時代に、馬を落ち着かせてと言っていた事から。
Hold your horses! We are not ready yet.(ちょっと待って!まだ準備ができていないよ)
❻ Let sleeping dogs lie. (諺)
眠った犬をそのままにしておく→「寝た子を起こすな」
日本語でも相当する諺がありますね。
「面倒・問題を起こさないようにする」という意味になります。
It’s better to let sleeping dogs lie. (そっとしておいた方がいいよ)
2. 食べ物の入ったフレーズ
食べ物の表現も沢山あります。文化の違いでよく使われる食べ物が日本とは異なりますね。日本の表現との比較も楽しみましょう!
❶ Apple of one’s eye
目の中のリンゴ→「(目の中に入れても痛くないほど)大切な存在、大好きな人」
りんごは目の瞳に見立てた表現です。親が子供に言う表現でもあります。
She is the apple of my eye. (彼女は私にとってかけがえのない存在です。)
❷ Adam’s apple
アダムのリンゴ→「喉仏」
アダムとイブが、禁断の実「知恵の実」を食べた時に、喉にひっかかりそれが「喉仏」になったとされています。
The doctor examined his neck, feeling for his Adam’s apple.(医師は彼の首を診察し、彼の喉仏を触診した。)
❸ a piece of cake
ケーキ1切れ→「簡単すぎる、朝飯前」
ケーキを食べることは苦にならない事から生まれた表現と言われています。
The test was a piece of cake!(テストめちゃめちゃ簡単だったね!)
❹ cool as a cucumber
キュウリのようにクール(冷静)→「すごく落ち着いている」
He is always as cool as a cucumber.(彼はいつも冷静だね。)
※as〜asの同等比較の表現ですね。
❺ That’s nuts!
それはナッツだ→「狂っている」「馬鹿げている」「くだらない」
びっくりした時や怒っている時に用います。
英語のnuts(木の実)には、くだらない・馬鹿げている事という意味があります。
You’re driving me nuts! (頭がおかしくなりそうだよ!)
❻ The early bird catches the worm. (諺)
早起きの鳥は虫を捕まえる→「早起きは三文の徳」
日本語でも相当する諺もがあります。
early birdで「早起き」という意味もあります。逆に、「夜型」はnight owlと言います。英語では動物に例えるのですね。
❼ cry over the spilt milk
こぼれたミルクを嘆く→「過去の事を嘆く、悔やむ」
spillは「こぼす」という単語で、spiltはその過去形・過去分詞形です。ここでは、「こぼされた(=こぼれた)の意味で用いているので過去分詞ですね。
※これを用いた諺も有名です。
It is no use crying over spilt milk. (諺)
こぼれたミルクを嘆いても無駄だ→「覆水盆に返らず」(諺)
英語ではミルク、日本語ではお水、という事ですね。
3. 体の一部が入ったフレーズ
体の一部を使う表現は日本語でも沢山ありますよね。英語も同様に色々な表現があります。日本語の表現とだいぶ異なるものもあり、でも成り立ちを知ると納得できたりと楽しめますね。
❶ break a leg
足を折る→「頑張る」
足を曲げてお辞儀をするほどに成功を願うというところから。
成功や幸運を願う時に用います。
(注意)break your legとしないように気をつけて使いましょう。この表現だと文字の意味そのままになってしまいます
Good luck on your test, break a leg!(テスト頑張ってね!)
❷ No-brainer!
脳みそ要らず→「簡単すぎる!」
考えなくてもわかるほど簡単だという表現。
The idea to move to Australia was a no-brainer for me.
(オーストラリアに移住する事は私にとって全く悩むことではなかった。)
❸ I’m all ears.
私は全てが耳→「興味津々」「早く聞きたい」
これもわかりやすい表現ですね。
Are you listening to me? -Yes, I’m all ears.
(私の話聞いてるの? -もちろん、興味津々だよ。)
❹ My feet are asleep.
わたしの足は眠っている→「足が痺れた」
眠っているようにしびれて動かないという表現。
asleepは、「眠っている」という形容詞です。
My legs fell asleep when I sat on my heels.
(正座をしていたら足が痺れた。)
❺ have a sweet tooth
甘い歯を持っている→「甘いもの好き」
これは、そのままでわかりやすいですね。
She eats chocolate every day. -Wow, She has a sweet tooth!
(彼女は毎日チョコレートを食べます。 -わあ、甘党なんですね!)
❻ keep your chin up!
顎を上げる→「元気出して!」
落ち込まないで元気を出してという励ましの表現。
Keep your chin up! Everything will be fine!
(元気出して!全てうまくいくよ!)
4. その他の面白いフレーズ
❶ break the ice
氷を砕く→「気まずい雰囲気・緊張感を和らげる」「場を和ませる」
不安や緊張感を緩和して会話を始めるために用います。
She tried to break the ice by telling jokes.(彼女は冗談を言って場を和ませようとした。)
❷ under the weather
天気の下にいる→「体調が悪い」
語源は、19世紀の海洋用語に由来すると言われています。当時、船員は具合が悪くなると荒れた天候から身を守るために船の下の部分で休むことが一般的でした。この悪天候の影響下というところから転じて気分が優れないという意味になったと言われています。
I’m feeling under the weather today.(今日はちょっと体調が悪い。)
❸The ball is in your court.
ボールは君のコートにある→「次は君の番だよ。」
次どうするかは君次第という時に用います。
I’ve done my part. Now the ball is in your court.(僕はやることはやった、さあ次は君の番だ。)
❹once in a blue moon
青い月の時に→「めったにない」
青い月は見られないように、滅多にないことが起きた時に用います。
He only calls me once in a blue moon.(彼はめったに私に電話をしてこない。)
❺bite the bullet
弾丸を噛む→「困難な状況に耐える覚悟をする」「嫌な事を我慢してやる」
辛いことに立ち向かう時に用います。bite-bit-bittenと、活用します。
I finally bit the bullet and went to see a doctor.(よくやく覚悟を決めて医者に行った。)
❻Sunday Funday!「楽しい日曜日!」
好きな事をやって楽しむ日曜日という意味で、SNSやカジュアルな会話で用います。
曜日を用いたフレーズも英語にはいくつかあります。
Let’s make today a Sunday Funday!(今日は楽しい日曜日にしましょう!)
❼speak of the devil
悪魔の話をすると(、悪魔が現れる)→「噂をすれば(影がさす)」(諺)
ちょうど噂をしている人がやってきた時に用います
Speak of the devil, and he will appear.という諺から。
16世紀のイギリスでは、悪魔の話をすると本当に悪魔が現れてしまうどう信じられていたため。
Speak of the devil! Here he comes. (噂をすれば!彼が来たわよ。)
5. こんなふうに使ってみよう
このように英語の面白いフレーズは沢山ありますが、ただ覚えるだけでなく、誰かと使い合うことでより一層英語を楽しく学べます。
こんなふうに楽しみながら使って身に付けよう!
- 面白フレーズを使ってお互いにクイズを出し合ってみよう!
- 日常生活で面白フレーズを使ってみよう!
- フレーズに合わせたイラストを描いて、互いに言い当ててみよう!
- ネイティブスピーカーとの会話で盛り上がろう!
英語の面白いフレーズまとめ
このように、普通の勉強に飽きたら英語が楽しめるようなフレーズ集や教科書には出てこない表現などのテキストや本などを試すと気晴らしにもなる上に英語の世界も広がり、英語学習を継続していく中でとてもプラスになるでしょう。
また、これらの一見意味が読み取れない表現には、文化や歴史が含まれていて、言葉以上の学びが得られるのです。
わたしも、学生時代やその後も、本屋に行っては一味違う面白そうなテーマのものを探していました。英語は沢山の教材や本が出ているため、英語学習者なら、色々自分で見つけて試していくのも学習の醍醐味です。是非、楽しんで英語の勉強を継続していきましょう。













