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読書感想文が書けない中学生へ スラスラ書けるようになる方法

2019年12月25日

冬休みや夏休みの宿題の中でも読書感想文は特に負担に感じてしまうもの。
筆者も学生の時は課題図書を読んだのはいいのですが、何を書けばいいのかわからず途方に暮れていました。

そこで今回は中学生のお子様向けに読書感想文がスラスラ書けるようになる方法をご紹介!

読書感想文がスラスラ書けるようになる方法

筆者自身、一般の人よりかなり文章を書いている方だと思いますので、まず普段どうやって文章を書いているかを紹介します。

本選びから読書感想文は始まっている

筆者の場合は映画ですが、レビューや考察を書くときに「面白いかどうか」という視点で作品を選ぶことはほとんどないです。
作品を選ぶ基準は「感想が書きやすいかどうか」。 そういう意味では本選びからすでに読書感想文は始まっているのです。

・すでに自分の中に予備知識のあるジャンルの本

実際の書き方は後述しますが、すでに自分の中に知識のあるジャンルであれば本を読んでいても色々なことに気づきやすくなりますし、多様な感想を持つことができます。

例えば幕末が好きな人なら歴史のジャンルの本や同時代に活躍した偉人の本などであれば比較的感想文も書きやすいのではないでしょうか。

・自分とは違う意見の本

評論系の本が当てはまると思いますが、意外と自分とは違う意見の本を読むと読書感想文がはかどることがあります。

実際によくあることでもありますが、自分と同じ意見の本を読んでも「そうそう、その通り!」しか出てこない時があります。面白い映画もそうで「これ面白い!」で終わってしまうんですね。当然それでは感想文にはなりません。

しかし、自分と違う意見の本であれば「なぜ自分はその意見に共感できないのか」を理由づけて書きやすくなるのではないかと思います。

実際の読書感想文の書き方

ではここからは実際の読書感想文の書き方を実例を交えてご紹介していきたいと思います。

①ざっくりした感想を一言書く

まず素直に感想を一言書きましょう。

・こんなところが面白かった
・あんなところが考えさせられた などです。

以下、浦島太郎を例にします。

例)
「最後の展開に驚かされる作品でした。」

また、それすらも難しい人は本の作者を書きましょう。

「浦島太郎は○○によって書かれました。」
これくらいで大丈夫です。 とにかく「何を書けばいいのかわからない」という状態を無理やりにでも無くして「とりあえず何か書いておく」というのも読書感想文が苦手なお子さんにとっては大切になります。

また、感想文全体のテーマやゴールを最初に書いておくのも良い始め方だと思います。
評論文も最初にゴールが書かれていることが多いと思います。

例)
「浦島太郎の物語は何を伝えたいのかを考えてみました。」


といった感じでしょうか。

②内容をカンタンに書きましょう。

次に内容(あらすじ)をカンタンに書いていきましょう。その後の文章が書きやすくなるという利点と、原稿用紙を埋めやすいという利点があります。 感想文を読む側の人にとっても「どういう内容の本についての感想なのか」がイメージしやすくなります。

例)
「浦島太郎を要約すると、とある村の漁師、浦島太郎がいじめられていたカメを助ける話です。 カメの礼を受けて浦島太郎は海底の竜宮城へ行くのですが、乙姫らの歓待を受けつい長い間そこで過ごしてしまいます。 時間に気づき帰郷しようとした浦島太郎は、乙姫から「開けてはならない」と念を押されつつも玉手箱を渡されます。 故郷についた浦島太郎は好奇心からとうとう玉手箱絵を開けてしまいます。 すると浦島は見る間に白髪の老人の姿になってしまいました。」

③話を広げる

②までは比較的書きやすかったかと思います。ここからが何を書けばいいのか頭を悩ませる所ですね。 いくつかの観点に切り分けていくことができます。
そこから話を広げていきましょう。
 

1.いつ頃書かれたものなのか(書かれた理由や時代背景)

例えば浦島太郎は『日本書紀』『万葉集』『丹後国風土記逸文』にはその原型が見られるそうです。 これらが成立したのはいずれも8世紀。
ではその時に浦島太郎の物語が出来上がる要因となるような出来事があったのかどうかなどです。

例えば「8世紀 浦島太郎」で検索してみてください。いくつかのページを見てみると、当時は浦島が老人ではなく「何か美しいものが空へ飛んでいった」という結末だということが示されています。
また別の書物によれば浦島が行ったのは竜宮城ではなくあの世なのだということも書いてあります

浦島太郎の物語が出来上がる実際のきっかけはわからなかったのですが、今とは違う物語であったことがわかるかと思います。

ちなみに8世紀であれば、聖武天皇が奈良の大仏を作ったころ。社会科の教科書にあると思いますが、奈良の大仏には当時、飢饉や天災などの苦難を仏様の力でなんとか収めたいという願いが込められています。

当時の浦島太郎にはそんな時代の中で、せめて空想の物語の中だけでも「永遠の幸せ」を得たいという願いが込められているのではないかと考えることもできます。

では現代に伝わるような物語には「いつ」「なぜ」変わっていったのでしょうか。

ここでは割愛しますが、その本が書かれた理由や時代背景などをきっかけにして、こういった方向に感想文を書き進めていく事もできるというヒントになればと思います。
 

2.書かれた内容から「今の時代・自分自身のことと通じるもの」を見つける

例えば浦島太郎はカメを助けますが、あなたなら助けますか?
また、カメをいじめているというニュースはあまり聞きませんが、動物虐待のニュースは耳にすることもあります。 最近では多頭飼いで飼育崩壊した猫たちのニュースがありました。
本の一部分を切り取って、自分たちの身の周りの問題と照らし合わせてみてもいいでしょう。
 

3.疑問を見つける

『浦島太郎』でいうと、大きな疑問はなぜ浦島は年老いた姿になったのか、ということですね。
いろんな説があると思いますが、ポンと浮かぶのは昔の人は不老不死への憧れがあったのではないか?と個人的には思います。
その証拠として、実際に秦の始皇帝が不老不死の方法を追い求めたのは有名ですね。 しかし、現実にはそんな夢のようなことはできない事もまた時代が進む中で理解されていったのではないでしょうか。

ちょっと参考に1~3を使って思い付いたままに読書感想文を書いてみましょう。

例)
「浦島太郎の物語の原型が最初に文献に見られるのは『日本書紀』『万葉集』『丹後国風土記逸文』だそうです。 これらはいずれも8世紀に成立した書物になります。

注目したいのはこの中で描かれる浦島太郎の物語です。当時は、今のような浦島が老人になる結末ではなく、美しいものになって空へ飛んでいくといった、ある意味ファンタジーかつハッピーエンドのような形になっています。

実際に浦島太郎が現在のような老人になっていく形になったのは室町時代。約14世紀の事だそうです。
ではなぜ浦島太郎が現代のような形に変わっていったのか考えてみたいと思います。

近代以前の古代では、死ぬという概念は非常にあいまいなものだったと思います。
たとえば古代エジプトではたとえ死んでも肉体はいずれ復活すると考えられていました。 その日のために肉体を保存していくための処置が現代で言うところのミイラでした。
また、秦の始皇帝が不老不死の方法を探し求めていたことも有名です。
しかし、そんな古代が終わり、近代との転換点となった時代が室町時代ではないでしょうか。

室町時代を舞台にした映画の『もののけ姫』を見ると自然と近代的な合理主義の対立が描かれており、今の時代にも通じる合理的な考えや暮らし方が、神々を象徴としたそれまでの「自然」と衝突し淘汰していく様子が描かれています。 そんな時代にあって、人から鶴になるといった「姿を変えても生き続ける」というファンタジーは物語として受け入れられにくくなっていたのかもしれません。

近代化していく時代の流れとともに「現実的な物語」の方が支持されるようになってきたのではないでしょうか。 『浦島太郎』という有名な物語からも、古代から近代の人々の意識の移り変わりを感じることができました。」


もちろん、ここに現在にも通じる事柄も絡めて、それに対する自分の思いを書き加えてみたりしてもいいと思います。

読書感想文に正解はない

というわけで浦島太郎に関する読書感想文をざっくり書いてみました。もしかしたら浦島太郎の研究者などの専門の人からみたら考察に間違えている部分があるかもしれません。でもあくまで感想文。素直に感じたこと・考えたことを書いていけばいいのです。

読書感想文に「こう書かねばならない」という正解はありません。

筆者自身、「もののけ姫」の知識はあったので、室町時代に『浦島太郎』が今の形になったと知って、「もののけ姫の知識も使えるな」と思って使ってみました。

それでも読書感想文が難しいと感じる人へ

個人的には感想文は「ロック・クライミング」のようなイメージだと思います。 一つのとっかかりが別のとっかかりへのヒントになり、それがどんどん連鎖して、出来上がっていく、そんな風にイメージしています。

①メモを書こう

そういう意味では、最初から文章にしようと考えずに、感じたこと、関係があるかもしれないキーワードなどをメモしていくのもオススメです。 実際、筆者自身も箇条書きにした、いくつかの文章を並べて順番を変更したり接続詞を変えたりして最終的に一つの文章にまとめていくというのをよくやっています。

②他の人の感想文を見てみよう

読書の感想文に限らず、映画のレビュー記事でも大丈夫です。他の人の感想文も見てみましょう。 他の人はその作品のどういう部分に着目しているのかを知ることで、読書感想文もぐっと書きやすくなるはずです。

③見直しはしましょう

自分の書いた文章が他の人にとっても読みやすいものになっているか、時々読み直してみましょう。いったん全部書いてから書き直すのは、手書きの場合大変だと思うので、書いている途中でも時折読み返してみるのが大切です。また、誤字や脱字がないかもチェックしておきたいですね。

2000文字をどう埋めるか

読書感想文とは言いますが、純粋な感想を2000文字書くのは大変なものです。
自分の意見、考え、その本が書かれた背景などもぜひ書いてみましょう。自分のことであれば、比較的文章が出てきやすいと思います。

また、こうすることによって「自分の意見や考えを文章でわかりやすく伝える力」も育まれます。この力は高校受験だけでなく、大学入試(特に小論文を課される場合)、また社会人になっても強く求められる必須のスキルです。

もちろん、筆者の書いた例の感想文のように、ここまで難しく書かなくても大丈夫です。
ただ、こういう書き方、こういう着眼点もあるんだということをわかってもらえればと思います。

最後に

冬休みや夏休みなどの長期休みの宿題も日ごろの勉強と同じように必ず「効率的な方法」があります。

長期休みの計画がなぜかいつも上手くいかない・・・そんなお子様も少なくないでしょう。

勉強のことで悩んだらぜひ九州家庭教師協会にご相談ください。

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